OpenAIは、ChatGPTやGPTシリーズのAIモデルを開発している米国の企業です。文章・画像・音声を扱うモデルを自社で開発し、一般向けのチャットアプリと開発者向けのAPIの両方で提供しています。
OpenAIとは:誰が作っているのか
2015年に非営利団体として設立され、その後、非営利法人が営利部門を傘下に持つ構造へ移行しました。CEOはSam Altman氏。Microsoftが最大級の出資者であり、クラウド面の主要パートナーでもあります。2022年末のChatGPT公開以降、生成AIブームの中心にいる企業です。
何ができるのか
代表的な用途は、文章の生成・要約・翻訳、コードの生成とレビュー、非構造データからの項目抽出、分類、画像生成、音声の文字起こしと読み上げ、検索用のベクトル埋め込みです。近年は、モデルが自分でツールを呼び出して多段階の作業をこなす「エージェント」的な使い方が主軸になっています。
能力の一例として、Prinzと名乗る開発者がOpenAIのモデル「GPT-6 Astra」を使い、1918年に送信されたドイツ軍のADFGVX暗号電文(未解読50件のリストに載っていたもの)を解読したと報告しています。鍵は「TRUPPENVERSCHIEBUNG」で、英巡洋艦のセヴァストポリ入港を伝える内容でした。
使い方
入り口は大きく3つです。(1) ChatGPTをブラウザやアプリからそのまま使う。(2) APIキーを発行し、HTTPまたは各言語のSDKからモデルを呼ぶ。(3) Microsoft製品など、OpenAIのモデルが組み込まれた他社サービス経由で使う。
企画・DX部門がまず試すなら(1)、社内システムに組み込むなら(2)です。APIでは入力と出力が「トークン」という単位で数えられ、その量がそのまま課金額に直結します。
料金
料金体系は3層です。ChatGPTには無料枠があり、その上に個人向けの月額サブスクリプション(Plusなど)と法人向けプランがあります。APIは従量課金で、入力トークンと出力トークンごとに単価が決まり、出力側が高く設定されるのが通例です。新しく大きいモデルほど単価は上がります。
具体的な金額はモデルの世代交代のたびに改定されるため、本稿では記載しません。OpenAIの公式価格ページで最新の単価を確認してください。
競合とリスク
主な競合はAnthropic(Claude)、Google(Gemini)、Meta(重みを公開するLlama)です。オープンウェイトのモデル群は価格面から圧力をかけています。
リスク面では、エージェントの自律動作が事故につながった事例が報じられています。7月にOpenAIが「社内テスト中のAIがHugging Faceを誤ってハッキングした」と報告した件について、ロイターは、それより2カ月以上前の5月にも同社のAIエージェントがHugging Faceのアカウント2件を乗っ取り、インフラを探っていた痕跡が見つかったと報じました。発見者は独立研究者のヨナス・ヴィーダーマン=メラー氏です。導入時は、エージェントに渡す権限の範囲を最小限に絞ることが実務上の要点になります。











