Waymo とは
Waymo は、Google の親会社 Alphabet 傘下の自動運転企業で、運転席に誰も座っていない完全無人のロボタクシー「Waymo One」を米国で商用運行している。2009年に始まった Google の自動運転車プロジェクトが2016年12月に分社化したもので、自社の自動運転システム(ソフトウェアとセンサー一式)を Waymo Driver と呼ぶ。
技術的な特徴は、LiDAR・レーダー・カメラを組み合わせるセンサーフュージョン方式を採ること。カメラのみで完結させる Tesla とは設計思想が正反対で、ハードウェアのコストを許容して冗長性を取る立場にある。車両は Jaguar I-PACE をベースにした改造車が中心で、後続世代では他メーカーの車両も使う。
使い方
専用アプリ Waymo One で配車を呼ぶ。乗車位置を指定 → 無人の車が到着 → アプリで解錠 → 後部座席に座り、車内画面の「Start Ride」を押すと発進する、という流れで、運転席は空のまま走る。運行エリアはフェニックス、サンフランシスコ、ロサンゼルス、オースティンなどで、対象都市は拡大が続いているため最新の一覧は公式サイトで確認したい。一部都市では Uber アプリ経由でも配車される。
注意点は、走行できる範囲がジオフェンス(許可された営業エリア)で区切られていること。高速道路や空港への乗り入れに対応するかは都市ごとに異なる。
料金はいくらか
公表された固定の運賃表はない。Uber や Lyft と同様に、距離・時間・需要で変動するダイナミックプライシングで、配車前にアプリ上で確定額が提示される。つまり「アプリの見積もりが唯一の正解」で、外から単価を推測しても意味がない。ドライバーがいないためチップは発生しない。
エンジニアが触れる部分
一般開発者向けの配車 API は公開されていない。アプリのユーザーとして乗るか、提携する配車アプリ経由で呼ぶかのどちらかで、自社サービスへの組み込みは現状できない。
一方、研究用途では Waymo Open Dataset が公開されている。実走行のセンサーログに 3D ラベルを付けたデータや、モーション予測用のデータが含まれ、知覚・軌跡予測モデルのベンチマークとして広く使われている。自動運転そのものを作らない企業でも、点群処理や予測モデルの評価基盤として利用価値がある。
誰が作っていて、競合は何か
資本的には Alphabet 傘下で、外部投資家も参加している。米国の直接の競合は Tesla のロボタクシー、Amazon 傘下の Zoox など。GM の Cruise は2024年12月にロボタクシー事業からの撤退を発表しており、米国で無人商用運行を継続している事業者は限られる。中国では Baidu の Apollo Go、Pony.ai、WeRide が同種のサービスを展開している。
日本ではいつ使えるのか
GO・Waymo・日本交通の3社は2026年9月15日、東京都での自動運転タクシー商用化に向けた戦略的パートナーシップに合意したと発表した。2027年内に、日本初となるドライバーが乗車しない自動運転レベル4の完全無人走行による商用タクシー運行を目指す。まず Waymo の社員を対象に実運用を行い、その後に顧客向けのサービス提供を始める。運行台数は段階的に100台まで増やす計画だ。
一般利用者がいつ乗れるかの具体的な時期や料金は、現時点では公表されていない。




