Codex(コーデックス)は、OpenAIが提供するソフトウェア開発向けのAIエージェントです。作業を文章で頼むと、AIがコードを読んで修正し、テストを実行して、変更案を差分として返します。
Codexとは
同じ「Codex」という名前でも、時期によって指すものが違います。2021年にOpenAIが発表した「Codex」は、自然言語からコードを生成するモデルの名前でした。GitHub Copilotの初期の基盤にも使われ、その後提供を終えています。
いま「Codex」と呼ばれているのは、2025年にOpenAIが提供を始めたコーディングエージェント製品です。入力中のコードの続きを提案する補完ツールとは違い、リポジトリ全体が対象です。複数のファイルにまたがる修正やテストの実行を、AIが自分で順に進めます。
何ができるのか
主な用途は、機能追加、バグ修正、リファクタリング、テストの作成、コードレビューです。Codexが作った変更は差分として返ってきます。取り込むかどうかは人間が確認して決めます。
大規模な実例として、OpenAI自身の事例があります。ChatGPTなどのユーザーデータを扱う社内ストレージ「Habitat」は、毎秒7000万件を超えるリクエストと500PBを超えるデータを処理しています。もとはPythonで書かれていましたが、2026年第2四半期に、人間のエンジニア2人がCodexとGPT-5.5を使ってRustで書き直しました。OpenAIの説明では、書き直しによってCPU効率が6倍になりました。基幹システムの言語移行は、これまでなら大人数で長期間かかりやすい仕事です。そこでエージェントが使われた例として参考になります。
使い方
2025年の提供開始時点では、主に2つの使い方がありました。1つはChatGPTの画面から使う方法です。GitHubのリポジトリを接続して作業を頼むと、クラウド上の隔離された環境で作業が進みます。もう1つは、開発者の手元のターミナルで動く「Codex CLI」で、オープンソースとして公開されています。
対応環境や画面の構成は更新が続いています。最新の導入手順は、OpenAIの公式ドキュメントで確認してください。
料金
Codexは、ChatGPTの有料プラン(Plus、Pro、法人向けプランなど)に含まれる形で提供されてきました。API経由で使う場合は、使った量に応じた従量課金です。プランごとの利用上限や価格は改定されることがあるため、この記事では具体的な金額を載せません。導入を検討するときは、公式の料金ページで最新の条件を確認してください。
ここからは当サイトの見解です。企業で導入する場合、効果を左右するのは費用よりも運用の決め方だと考えます。AIが作ったコードを誰がレビューするのか、どこまでの作業をAIに任せるのかを先に決めておく必要があります。
誰が作っているのか・競合
開発元は、ChatGPTを手がけるOpenAIです。AIにコードを書かせる分野には、AnthropicのClaude Code、GitHub(Microsoft)のCopilot、AI搭載エディタのCursorなどがあり、競争が激しくなっています。
こうしたAIは、攻撃にも使われ始めています。セキュリティ研究チームHacktronは、AnthropicのClaudeで攻撃コードを作り、OpenAI社員のChatGPTアカウントを乗っ取ったと公表しました。発見から社内リポジトリへの到達までは72時間未満でした。コーディングAIは開発を速めますが、攻撃の準備も速めます。導入する企業は、この点も押さえておく必要があります。

