用語解説 コールドプレート

コールドプレートとは

コールドプレートは、GPUやCPUに密着させ、内部に流す冷却液でチップの熱を運び出す液冷用の部品。AIサーバーの発熱が増えて注目されている。日立は40°C超の高温水で冷やせる品を、FroreはNVIDIA Rubin向けにダイヤモンドを使った品を発表した。

コールドプレートとは

コールドプレートとは、GPUやCPUなど熱を出すチップに直接押し当てて、内部の流路を流れる冷却液でチップの熱を運び出す、液冷用の板状の部品です。空気で冷やすヒートシンクの代わりに、液体を使ってチップの熱をサーバーの外へ逃がします。

一般的な作りでは、熱を伝えやすい素材でできた板の、チップに接する面の裏側に細かい水路があります。冷却液はポンプで循環し、温まった液は熱交換器などで冷やされてから戻ります。AI向けサーバーではGPU1個あたりの消費電力が大きくなっています。そのため、空冷だけでは熱を処理しきれない場面が増え、データセンターでの採用が話題になっています。

何ができるのか・使い方

エンジニアから見ると、コールドプレートは「チップの熱を液体へ渡す接点」です。性能を主に左右するのは次の3点です。チップからプレートへどれだけ速く熱を移せるか。局所的に熱くなる部分(ホットスポット)をどこまで抑えられるか。どの温度の冷却液で冷やせるか。

使うときは、チップの上にプレートを取り付け、配管で冷却液の循環系につなぎます。導入はサーバー単体で完結しません。ポンプ、配管、熱交換器、冷却水を作る設備まで含めた、データセンター全体の設計になります。

誰が作っているか・最近の製品

当サイトで扱った報道から、2つの例を紹介します。

日立製作所はGPU向けの新しいコールドプレートを開発しました。MONOistとクラウド Watchの報道によると、40°Cを超える高温の水でも冷却できるのが特徴です。冷たい水を作る冷凍機の負担を減らし、データセンターの電力消費を抑える狙いとみられます(この狙いは報道からの推測を含みます)。冷却性能の数値、対応するGPU、製品化の時期は確認できていません。

Froreは、ダイヤモンドを使った水冷用コールドプレート「LiquidJet Diamond」を、消費電力2300WのNVIDIA Rubin向けに発表しました。Tom's Hardwareの報道によると、温度を最大22℃下げ、1cm²あたり770Wに達するホットスポットにも対応します。

料金

コールドプレートの価格は、当サイトで確認できた情報の範囲では分かっていません。日立の製品もFroreの製品も、価格と出荷時期は報道から確認できていません。

また、実際の導入費用はプレート単体の価格では決まりません。冷却液の循環設備やデータセンター側の工事まで含めた総額で考える必要があります。

企画・投資の観点で見るポイント

事業会社の企画・DX担当者にとっては、AI向けの計算資源を自社やデータセンターに置くときの、電力コストと設置条件に関わる技術です。

投資家にとっては、競争の軸が2つ見えている点が注目どころです。1つは日立のように「高い水温でも冷やせるようにして、設備の電力を減らす」方向です。もう1つはFroreのように「素材を工夫して、極端に高い発熱密度に対応する」方向です。どちらも性能の数値や価格はまだ公表が限られているため、本格的な比較は今後の続報を待つ必要があるとみています(推測)。

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