Crusoe(クルーソー)は、AI向けのデータセンターを自社で建設・運用し、その計算資源をクラウドとして提供する米国の企業です。一般向けのアプリではありません。生成AIの学習や推論に使うGPUサーバーを、企業や開発者に貸し出すインフラ事業者です。
Crusoe とは:電力から作るAIインフラ企業
Crusoeは2018年、Chase Lochmiller氏とCully Cavness氏が創業しました。最初の事業は、油田で燃やして捨てられていた随伴ガス(フレアガス)で発電し、その電力で計算処理を行うことでした。当初の用途は暗号資産のマイニングで、その後AI向けクラウドへ軸足を移しました。
他のクラウド事業者と違うのは、「電源の確保」から自社で手掛ける点です。AIデータセンターでは、電力をどれだけ用意できるかが事業規模の上限を決めます。Crusoeはこの電力調達と施設建設を自社の強みにしています。米テキサス州アビリーンでは、OpenAIらの大型計画「Stargate」向けのデータセンター建設に関わっていると報じられています。
何ができるのか・使い方
エンジニア向けの窓口は「Crusoe Cloud」です。NVIDIA製などのGPUを積んだ仮想マシンやクラスタを借り、大規模言語モデルの学習、ファインチューニング、推論サーバーの運用に使えます。AWSやGoogle Cloudのような汎用クラウドとは異なり、AIの計算用途に絞ったサービス構成です。
使い方は一般的なクラウドと同じです。アカウントを作り、コンソールやAPIからインスタンスを立ち上げます。事業会社にとっては、自社でGPUを買わずに、生成AIの検証や自社モデルの開発に必要な計算資源を確保する選択肢になります。ただし、対応するGPUの型番や提供リージョンは時期によって変わります。導入を検討するときは公式サイトで最新の情報を確認してください。
料金
当サイトの取材情報には、Crusoe Cloudの具体的な料金は含まれていません。GPUクラウドはGPU1基・1時間あたりの従量課金と、長期契約による割引の組み合わせが一般的ですが、これは業界の一般論です。Crusoeの料金体系として確認したものではありません。単価はGPUの種類と契約期間で大きく変わるため、公式の料金ページか営業窓口で見積もりを取るのが確実です。
誰が作っていて、競合は何か
投資家の目線では、Crusoeは「AIデータセンターを建てる会社」として資金を集めています。当サイトでも、データセンター建設の拡大に向けて39億ドル(約6000億円規模)を調達したと報じました。ただし、見出しベースの情報で、条件の詳細は伝わっていません。
競合は、GPUクラウドに特化したCoreWeave、Lambda、Nebiusなどです。広い意味では、AWS、Microsoft Azure、Google Cloudといった大手クラウドとも顧客を奪い合っています。
最近の動き:電源戦略の見直し
電源の確保をめぐっては、計画の変更もありました。Crusoeは、超音速旅客機を開発するBoom Supersonicから、42MWのガスタービン発電機「Superpower」を29基、12.5億ドルで購入する最初の顧客になる予定でした。納入は2027年に始まる計画でしたが、Crusoeはこれを撤回しました。BoomのCEOは、このタービンがCrusoeの当面の主電源から外れたためだと説明しています。次に何を主電源にするのかは、今後の注目点です。

