Cloudflare Workers(クラウドフレア ワーカーズ)とは、米Cloudflareが提供するサーバーレスの実行基盤です。JavaScriptやTypeScriptで書いたコードを同社のネットワーク上で動かせるため、自分でサーバーを用意・管理しなくても、Webリクエストを受けて処理を返すプログラムを公開できます。
Cloudflare Workers とは:何ができるのか
Workersの特徴は、コードを特定のデータセンター1か所ではなく、Cloudflareが世界中に持つネットワーク拠点(エッジ)で実行することです。利用者に近い場所で処理するため、応答の遅延を抑えやすくなります。
代表的な用途は、APIの構築、リクエストやレスポンスの書き換え、認証やリダイレクトの処理、Webサイトの配信などです。複数のリクエストをまたいで状態を保持したい処理には、関連サービスの「Durable Objects」を組み合わせます。
Cloudflare Workers の使い方
エンジニアの場合、基本的な流れは次の3段階です。Cloudflareのアカウントを作り、リクエストを受け取って応答を返す関数をJavaScriptかTypeScriptで書き、Cloudflareへデプロイします。手元での開発やデプロイには、Cloudflare公式のコマンドラインツール「Wrangler」を使うのが一般的です。
事業会社の企画・DX担当者は、「サーバー運用の体制がなくても、小さなWeb機能やAPIを素早く公開できる手段」と考えると分かりやすいでしょう。既存サイトの手前に処理を挟めるので、サイト本体を改修せずに機能を追加する使い方もできます。
Cloudflare Workers の料金
無料プランと有料プランがあり、小規模に試すだけなら無料の範囲で始められます。有料プランでは、利用量に応じた課金が加わる体系です。
具体的な金額や無料枠の上限は改定されることがあるため、本記事では数字を載せていません。導入を検討するときは、Cloudflare公式の料金ページで最新の条件を確認してください。
誰が作っているのか:Deno買収と競合
Workersを提供しているCloudflareは、CDNやセキュリティサービスで知られる米国企業です。TechCrunchの報道によると、CloudflareはJavaScript/TypeScriptの実行環境「Deno」の開発元を買収しました。目的はWorkersのプログラミングモデルを改善することです。
Publickeyの報道では、この合流によってDeno自体の開発は終了し、開発陣は今後WorkersとDurable Objectsのオープンソース実装に注力するとしています。買収額、既存のDenoユーザーへの移行支援、その時期については、当サイトが確認できた範囲では明らかになっていません。
競合として、当サイトでは、エッジやサーバーレスでコードを実行するAWS Lambda@Edge、Vercelのエッジ実行機能、Fastly Computeなどを同じ領域のサービスと位置付けています(これは当サイトの整理で、各社が公式に競合と認めているわけではありません)。投資家の視点では、Denoの開発元を取り込んだことで、Workersを中心とした開発者向け基盤をCloudflareがどこまで強化できるかが注目点になります。

