AWS(Amazon Web Services)は、米Amazon.comが提供するクラウドコンピューティングサービスです。サーバー、ストレージ、データベースなどを自社で機器を買わずにインターネット経由で借り、使った分だけ料金を払う仕組みです。
AWSとは:何ができるのか
AWSは1つの製品ではなく、200を超えるサービスの集まりです。よく使われるのは次のサービスです。
- Amazon EC2:仮想サーバー - Amazon S3:ファイルなどを保存するオブジェクトストレージ - Amazon RDS:運用の手間をAWSに任せられるリレーショナルデータベース - AWS Lambda:サーバーを用意せずにコードを実行できるサーバーレスの実行環境 - IAM:ユーザーと権限の管理
Webサービスの基盤、社内システムのクラウド移行、データ分析の基盤、機械学習など、企画・DXの担当者が思いつく用途の多くは、これらを組み合わせて実現できます。
AWSの使い方
まずAWSアカウントを作ります。操作の方法は、ブラウザで使うマネジメントコンソール、コマンドラインのAWS CLI、各言語向けのSDK、構成をコードで定義するAWS CloudFormationなどから選べます。最初に、管理者アカウント(ルートユーザー)に多要素認証を設定し、普段の作業はIAMで作った権限の小さいユーザーで行うのが基本です。
リソースを作るときは「リージョン」を選びます。リージョンは地理的な拠点で、その中に互いに独立したデータセンター群である「アベイラビリティーゾーン(AZ)」が複数あります。
この選び方が実際に問題になった例があります。AWSは米国時間2026年9月15日、3月以降の中東での攻撃で損傷した施設について、一部の顧客データを復旧できないと明らかにしました。対象はバーレーンリージョン(me-south-1)の全域と、UAEリージョン(me-central-1)のAZのうち「mec1-az2」です。1つのリージョンやAZにしか置いていないデータは失われることがあるため、重要なシステムでは複数のAZに分けて置くこと、別のリージョンにバックアップを取ることが欠かせません。
AWSの料金
料金は従量課金で、初期費用がかからないのが基本です。課金の対象は、サーバーを動かした時間、保存したデータの量、データ転送の量(特にインターネットへ送り出す分)、リクエストの回数などです。同じサービスでもリージョンによって単価が違います。
安くする方法としては、一定期間の利用を約束して割引を受けるSavings Plansやリザーブドインスタンス、余っている計算資源を安く使うスポットインスタンスがあります。新規利用者向けの無料利用枠もありますが、条件は改定されることがあるため公式サイトで確認してください。費用は構成によって大きく変わるので、この記事では金額を書きません。導入前にAWS Pricing Calculatorで見積もり、運用中はAWS Budgetsで予算を超えたときに通知を受け取るのが確実です。
誰が作っていて、競合は何か
AWSはAmazon.comの事業で、2006年にS3とEC2の提供を始めました。Amazonの決算では、AWSは独立したセグメントとして業績が開示されています。主な競合は、MicrosoftのMicrosoft Azure、GoogleのGoogle Cloud、OracleのOracle Cloud Infrastructureです。
最近の動きとして、AWSは自社の設計指針であるWell-Architected Frameworkをもとにしたエージェントを発表しました。The Registerの見出しによると、クラウドの構成を見直すよう提案するものです。ただし、名称、提供範囲、料金はまだ分かっていません。

