用語解説 なりすまし

なりすましとは

なりすましとは、他人のふりをしてサービスへの登録やログイン、取引をする行為のこと。製品名ではないため料金はない。運転免許証の画像が大量に流出し、金融庁が本人確認を画像方式からICチップ読み取り方式へ早く移すよう求めている。その背景と、エンジニア・企画担当・投資家それぞれが見るべき点を解説する。

なりすましとは、他人のふりをしてオンラインサービスに登録したり、ログインや取引をしたりする行為のことです。製品やサービスの名前ではないため、なりすまし自体に「使い方」や「料金」はありません。「使い方」や「料金」で検索した人が知りたいのは、多くの場合「どう防ぐか」「防ぐのにいくらかかるか」でしょう。この記事ではその点を中心に説明します。

なりすましとは:オンライン本人確認で起きること

なりすましは、大きく2つの場面で起きます。1つは、盗んだIDとパスワードで既存のアカウントにログインする場面です。もう1つは、新しく口座や会員登録を作るときに、他人の身分証を使って本人確認を通り抜ける場面です。

最近問題になっているのは後者です。オンラインの本人確認には、身分証を撮影した画像をアップロードする方式があります。この方式では、他人の身分証の画像を手に入れれば、その人として申し込める余地が残ります。画像はコピーできますし、本物かどうかを画像だけで見分けるのは難しいからです。

なぜ今注目されているのか:運転免許証画像の流出

ITmedia NEWSによると、カーシェアリングなどのサービス「タイムズカー」で不正アクセスがあり、会員情報約660万件が漏えいしました。漏えいした情報には運転免許証の画像も含まれるといいます。当サイトが入手できたのは見出しだけで、不正アクセスの経路やほかの漏えい項目は確認できていません。

その後、CNET Japanの報道によると、金融庁はオンラインの本人確認を、身分証の画像を使う方式からICチップを読み取る方式へ早く移すよう要請しました。運転免許証の画像が大規模に流出したことを受けた対応です。対象となる事業者の範囲と移行の期限は、見出しからは分かっていません。

流出した画像は、画像方式の本人確認でなりすましに使われるおそれがあります。この要請は、そのリスクに対して本人確認の方式そのものを変えようとするものと当サイトは読んでいます(解釈であり、金融庁の説明ではありません)。

対策の使い方:画像方式とICチップ方式の違い

エンジニア向けに、2つの方式の違いを整理します。画像方式は、身分証の見た目をカメラで撮って送るだけです。見た目が本物そっくりかどうかしか確かめられず、流出した画像や加工した画像が混ざっても見分けにくい仕組みです。

ICチップ方式は、運転免許証などに埋め込まれたICチップのデータを、スマートフォンのNFC機能などで読み取ります。チップのデータには発行元の電子署名が付いており、改ざんや偽造を技術的に確かめられます。画像をいくら集めてもチップの中身は複製できない点が、なりすまし対策として有効な理由です。導入するには、読み取りに対応したアプリと、署名を検証する仕組みが必要です。

料金と提供企業:誰が作っていて、いくらかかるか

なりすましは行為の名前なので、決まった価格や開発元はありません。費用がかかるのは対策側で、本人確認の仕組みを自社で作るか、外部の本人確認サービスを使うかによって変わります。具体的な料金や事業者名は、当サイトの手元に確かな情報がないため挙げません。

企画・DX担当の方は、自社サービスの本人確認がいま画像方式かどうかをまず確かめてください。金融庁が要請した対象に入るかどうかは、続報を待つ必要があります。投資家の観点では、画像方式からICチップ方式への切り替え需要が本人確認サービス市場の競争に影響すると当サイトは推測しています。ただし、市場規模や各社のシェアを示すデータはまだ得られていません。

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