用語解説 スターリンク

Starlinkとは

Starlink(スターリンク)は、SpaceX が運営する衛星インターネットサービスです。低軌道を回る多数の衛星を経由するため、光回線が届かない場所でもネットにつながります。この記事では、仕組み、使い方、料金の考え方、業務での使いどころ、競合、携帯事業への構想について整理します。

Starlink(スターリンク)は、米 SpaceX が運営する衛星インターネットサービスです。地表から比較的近い低軌道を回る多数の通信衛星を経由するため、光回線や携帯の電波が届かない場所でもインターネットに接続できます。

Starlink とは:仕組みと特徴

従来の衛星通信では、高度約 3 万 6000km の静止軌道衛星を使うのが一般的でした。この方式は衛星までの距離が遠く、通信の遅延が大きくなるのが弱点です。Starlink はもっと低い軌道に衛星を大量に配置し、それらを切り替えながら通信します。そのため、静止衛星方式よりも遅延を小さくできます。

利用者の側では、専用のアンテナ(ディッシュ)とルーターを設置し、空が見える場所でアンテナを衛星に向けて使います。日本でもサービスが提供されています。

Starlink の使い方

基本的な流れは次の 3 段階です。

1. 公式サイトでプランを選び、アンテナなどの機器を購入します 2. 屋外か、空が開けた場所にアンテナを置きます 3. 専用アプリで設置場所を確認し、初期設定をします

アンテナの上空を建物や木がさえぎると、通信が途切れやすくなります。設置場所の確認には専用アプリを使います。エンジニアの視点で見ると、Starlink は「工事なしで引けるインターネット回線」です。既存のネットワークの予備回線や、仮設拠点の回線として組み込めます。

Starlink の料金

料金は大きく分けて、機器代(初期費用)と月額利用料の 2 つです。プランは、自宅向けのほかに、法人向けや移動しながら使う用途向けなど、利用シーンごとに分かれています。

具体的な金額は、プランや時期、キャンペーンによって変わります。この記事では推測による金額は書きません。導入を検討するときは、公式サイトで最新の機器代と月額料金を確認してください。

事業で何に使えるのか

企画・DX の担当者にとっての価値は、回線工事が難しい場所でも短期間で通信を確保できることです。想定できる用途は次のとおりです。

- 山間部や離島にある拠点、建設現場、イベント会場の回線 - 災害時に、地上の回線が使えなくなったときのバックアップ - 船舶や車両など、移動する現場での通信

一方で、天候や設置環境によって通信品質が変わります。止まると困る業務では、地上回線と併用する設計が現実的です。

誰が作っているのか:競合と携帯事業の構想

Starlink を運営しているのは、イーロン・マスク氏が率いる SpaceX です。同社はロケットを自社で打ち上げられるため、衛星の配備を自前で進められます。これは同社の大きな強みです。低軌道衛星通信の競合には、Amazon の Project Kuiper や Eutelsat OneWeb があります。

投資家として注目したいのは、地上の携帯事業に踏み込む動きです。CNET Japan は、SpaceX が米国で「第 4 の携帯キャリア」になる構想を持ち、地上の基地局を 8 万局整備する計画だと報じました。また英 The Register は、同社が重要な周波数帯を買収する方向で、「Starlink Mobile」が米国の主要な携帯事業者の一つになる可能性があると伝えています。

どちらも報道ベースの情報です。整備の時期、投資額、周波数帯、買収金額は確認できていません。これらの報道が事実であれば、衛星通信の会社が地上の携帯市場にも参入し、既存の携帯キャリアと競合する構図になる、というのが当サイトの見方です。

Starlinkに関する記事

3 件