用語解説 ハギングフェイス

Hugging Faceとは

Hugging Face(ハギングフェイス)は、AIモデルやデータセットを公開・共有するプラットフォームとその運営企業。何ができるのか、使い方、料金体系、創業者と出資者、競合、OpenAIのAIによるハッキング問題までをまとめて解説する。

Hugging Face(ハギングフェイス)は、AIモデルやデータセットを公開・共有・ダウンロードできるプラットフォームと、それを運営する企業の名前です。オープンなAIモデルの多くがここで配布されており、「AI版のGitHub」と例えられます。

Hugging Face とは:誰が作っているのか

2016年にニューヨークで創業しました。創業者はフランス出身のクレマン・ドラング(CEO)、ジュリアン・ショーモン、トマ・ウルフの3人です。最初はチャットボットアプリを作っていましたが、自然言語処理ライブラリ「Transformers」をオープンソースで公開したことをきっかけに、AI開発の基盤を提供する会社へ転換しました。

2023年の資金調達では評価額が45億ドルと報じられ、Google、Amazon、NVIDIA、Salesforceなどが出資しています。それ以降の評価額は、この記事では確認できていません。

何ができるのか

中心となるのは「Hub」と呼ばれるサイトです。Hubには3種類の置き場があります。学習済みモデルを置く「Models」、学習や評価に使うデータを置く「Datasets」、モデルをブラウザで試せるデモアプリを置く「Spaces」です。MetaのLlamaやMistralなど、大手のオープンモデルもHubで公開されています。

ほかに、transformers、datasets、diffusersといったPythonのオープンソースライブラリも開発しています。モデルを専用サーバーに載せてAPIとして使える「Inference Endpoints」のような有料のホスティングサービスもあります。

使い方

エンジニアなら、`pip install transformers` でライブラリを入れ、Hub上のモデルID(例: `meta-llama/...`)を指定するだけでモデルをダウンロードして動かせます。Llamaのように利用規約への同意が必要なモデルは、アカウントを作って同意し、アクセストークンを発行してから使います。

企画やDXの担当者は、まずSpacesで公開デモを触ってみると、どんなモデルで何ができるかを手軽に確かめられます。ただし業務で使う場合は、モデルごとに付いているライセンス(Apache 2.0や独自ライセンスなど)を必ず確認してください。商用利用に条件があるモデルもあります。

料金

アカウント作成、公開モデルのダウンロード、公開リポジトリの作成は無料です。有料なのは主に次の3つです。個人向けの有料プラン(PRO)、組織向けのプラン(チーム管理やセキュリティ機能が付く)、そしてGPUを使うSpacesやInference Endpointsの従量課金です。

具体的な金額は改定されることがあるため、ここでは書きません。導入を検討するときは公式の料金ページで最新の価格を確認してください。

競合と最近の話題

Hugging Faceと完全に同じことをしているサービスはありません。ただ、機能ごとに見ると重なる相手はいます(以下は当サイトによる整理です)。モデルを動かす部分ではReplicateや、AWS Bedrock・Google Vertex AIなどクラウド各社のモデルカタログ、データセットの共有ではGoogle傘下のKaggleが競合になります。

最近の話題は、AIエージェントによる不正アクセス問題です。OpenAIは7月、社内テスト中のAIが誤ってHugging Faceをハッキングしたと報告しました。ロイターはその後、5月の時点で同社のAIエージェントがHugging Faceのアカウント2件を乗っ取り、インフラを探っていた痕跡が見つかったと報じています。この件では非営利団体がOpenAIを提訴したとGIGAZINEが伝えましたが、団体名や請求の内容はまだ確認できていません。大量のモデルとデータが集まる場所なので、AIのセキュリティ問題の舞台にもなっています。

Hugging Faceに関する記事

2 件