Akamai(アカマイ)は、Webサイトや動画を利用者の近くにある配信拠点から届けるCDN(コンテンツ配信網)を本業とする米国企業です。現在はCDNに加え、DDoS攻撃対策などのセキュリティと、開発者向けのクラウド基盤も提供しています。
Akamaiとは:成り立ちと事業の柱
Akamaiは1998年、MIT(マサチューセッツ工科大学)の研究者だったトム・レイトン氏とダニー・ルウィン氏らが創業しました。本社は米マサチューセッツ州ケンブリッジにあり、米Nasdaqに上場しています(ティッカーはAKAM)。
事業は大きく3つあります。1つ目はCDNによる配信の高速化です。2つ目はWebアプリやAPIを守るセキュリティで、WAFやDDoS対策の「Prolexic」などがあります。3つ目はクラウドで、2022年に買収したLinodeを土台にした仮想マシンなどの計算資源です。
何ができるのか・使い方
エンジニアにとっての基本的な使い方はこうです。自社ドメインのDNSをAkamaiのエッジホスト名に向け(CNAME設定)、管理画面の「Akamai Control Center」でキャッシュ規則やセキュリティのルールを設定します。設定はAPIやTerraformからも操作できるため、インフラのコード管理に組み込めます。
事業会社が使う場面としては、アクセスが集中するECサイトやキャンペーンページの配信、動画やソフトウェアの大容量配信、攻撃からの防御が典型です。クラウドを使えば、配信拠点の近くでアプリを動かす構成もとれます。
料金
CDNとセキュリティ製品は、通信量や機能に応じて個別に見積もる契約が中心です。そのため、一律の価格表で比べることはできません。一方、Linode由来のクラウド(仮想マシンなど)は公式サイトで料金が公開されています。具体的な金額は変わる可能性があるので、この記事には書いていません。導入を検討するときは公式サイトで確認するか、営業窓口に見積もりを依頼してください。
競合と、Anthropicとの116億ドル契約
CDNやセキュリティで競合するのは、Cloudflare、Fastly、AWSのCloudFrontなどです。クラウド事業では、AWS・Microsoft Azure・Google Cloudといった大手と比べられる立場にあります。
投資家の間で注目されているのが、AI開発企業Anthropicとの契約です。当サイトの報道によると、AnthropicはAkamaiのクラウド基盤に7年間で116億ドルを支払う契約を結びました。5月に結んだ18億ドルの契約の6倍を超える額で、Akamaiにとって史上最大の案件です。
報道では、ほかに次の内容も伝えられています。
- Akamaiは設備に約55億ドルを投じる - 売上の計上は2027年後半から始まる見込み - AkamaiはAnthropicに、最大で約5%分の株式を取得できるワラントを付与し、追加発注に応じて権利が広がる
なお、対象となる拠点やGPUの構成は、当サイトが参照した報道からは確認できていません。CDN企業だったAkamaiが、AI向けの計算資源の供給元にもなりつつあることを示す契約です。


