用語解説 タイルラング

TileLangとは

TileLangは、AIチップ上で動く高速な計算処理(カーネル)をPythonに近い書き方で記述するオープンソースの言語。DeepSeekとHuaweiがHuawei製AIチップ「Ascend」向けの対応版を公開した。用途、使い方、費用、競合を整理する。

TileLangとは、AIの学習や推論で使う高速な計算処理(カーネル)を、Pythonに近い書き方で記述するためのオープンソースのプログラミング言語です。DeepSeekとHuaweiが、Huawei製AIチップ「Ascend」で動くTileLangを公開したことで注目されています。

TileLang とは何か

AIモデルの速度は、行列の掛け算やAttentionといった計算を、チップ上でどれだけ効率よく動かせるかで大きく変わります。これまではNVIDIAのGPU向けにCUDAで細かく手書きするのが一般的でしたが、専門性が高く、書ける人も限られます。

TileLangでは、データを「タイル」と呼ぶ小さな区画に分け、区画ごとにどう読み込み、どう計算するかを記述します。メモリの細かい扱いはコンパイラが受け持つため、少ないコード量で高速なカーネルを書けるようになっています。ここまでは当サイトの参考記事にはない一般的な情報で、TileLangはこの記事より前から、機械学習コンパイラ基盤のApache TVMの上に作られたプロジェクトとして公開されています。

何に使えるのか・何が新しいのか

今回のニュースのポイントは、TileLangがHuaweiのAscendに対応したことです。DeepSeekはHuaweiと提携し、TileLangを含む6つのAI開発ツールをオープンソースで公開しました。Tom's Hardwareの見出しでは、計算ライブラリと通信ライブラリも含まれていると伝えています。TileLang以外の具体的なツール名や機能は、当サイトが確認した見出しからは分かっていません。

報道によると、狙いはNVIDIAのCUDAとそのエコシステムへの依存を減らすことです。事業会社の視点では、同じ書き方のカーネルを複数のメーカーのチップで動かせる可能性が広がり、調達先を選びやすくなります。ただし、Ascend上での実際の性能や、既存のCUDA向けコードからどれだけ手間なく移行できるかは、現時点の情報では判断できません。

使い方

エンジニアは、Pythonのコードの中でTileLangの記法を使ってカーネルを定義し、コンパイルして実行します。主な対象は、AIフレームワークの標準機能では性能が足りない処理を自前で速くしたい開発者です。モデルを利用するだけの企画担当者が直接触るものではありません。Ascend版のインストール手順や対応する機種は公開元のドキュメントで確認する必要があり、この記事では扱いません。

料金

TileLangはオープンソースとして公開されており、ソフトウェアのライセンス料はかかりません。ただし、実行に使うGPUやAscendなどのハードウェア、クラウドの利用料は別途必要です。Ascend搭載製品の価格は、当サイトの参考記事には書かれていません。

誰が作っているのか・競合は何か

今回Ascend対応を公開したのはDeepSeekとHuaweiです。TileLangそのものは2社が新たに作った言語ではなく、それ以前からあるオープンソースプロジェクトです。元の開発体制の詳細は、当サイトの参考記事からは確認できません。

比較の対象としては、NVIDIAのCUDAと、同じくPythonでGPUカーネルを書けるOpenAIのTritonが挙げられます。どちらと競合するかは編集部の見立てです。投資家の視点では、NVIDIA以外のチップで開発基盤を整える動きの一つとして注目できます。

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