用語解説 オーティー

OTとは

OT(Operational Technology、制御技術)とは、工場・発電所・プラントなどの設備や機械を動かし、監視するための技術の総称。ITとの違い、主な構成要素、主な提供企業、AIでセキュリティ管理を自動化する国内の動きを解説する。

OTとは

OT(Operational Technology、制御技術)とは、工場の生産ライン、発電所、水道、ビル設備など、物理的な機械や設備を動かし、監視するためのハードウェアとソフトウェアの総称です。データを扱うIT(情報技術)に対し、OTは「モノを制御する」技術を指します。

OTの代表的な構成要素には、機械を直接制御するPLC(プログラマブルロジックコントローラ)、プラント全体を制御するDCS(分散制御システム)、離れた場所の設備を監視・操作するSCADAがあります。これらをまとめてICS(産業制御システム)と呼ぶこともあります。当サイトの記事では「OT(制御システム)」「OT(制御技術)」と表記しています。

ITとの違いと、なぜ今注目されるのか

ITでは情報の機密性が最も重視されますが、OTでは「設備を止めないこと(可用性)」と安全性が最優先になります。そのためOT機器は十数年単位で使い続けられることが多く、IT向けのセキュリティ対策をそのまま適用しにくいという固有の事情があります。

かつてOTはインターネットから切り離されていましたが、生産データの活用やDXのためにITネットワークとつながるケースが増えました。その結果、サイバー攻撃の標的になりやすくなっています。2010年に発覚したマルウェア「Stuxnet」は、制御システムを狙った攻撃の代表例です。英The Registerは「AIはインフラへの深刻な攻撃を実行できる能力を既に備えているが、備えができている組織はない」という趣旨の記事を報じています(誰の見解か、根拠は何かは見出しからは確認できていません)。

OTセキュリティの使い方と国内の事例

OTを守る取り組みは、一般に「どんな機器がネットワークにつながっているかを把握する(資産の可視化)」→「どこに弱点があるかを洗い出す」→「攻撃された場合のリスクを検証する」という流れで進めます。国際規格としてはIEC 62443が知られています。

国内では、NTTドコモビジネスとPowder Keg Technologies(PKT)が、OT環境のサイバーリスク管理を自動化するAIシステムを共同で開発したと@Pressで発表しました。資産の可視化から攻撃リスクの検証までを自動で行うとしています。ただし具体的な機能、提供時期、対象業種は現時点で確認できていません。

料金と、主な提供企業・競合

OTは技術分野の総称であり、「OT」という単一の製品や料金体系はありません。費用は導入する制御機器やセキュリティ製品・サービスごとに異なります。上記のNTTドコモビジネスとPKTのシステムについても、価格は公表されていません。

投資の観点では、OT市場は大きく2つの層に分かれます。1つは制御機器そのものを作る企業で、Siemens、Rockwell Automation、Schneider Electric、Honeywell、横河電機などが代表的です。もう1つはOTのセキュリティを専業とする企業で、Claroty、Nozomi Networks、Dragosなどが知られています。NTTドコモビジネスとPKTの取り組みは後者の領域に当たり、AIによる自動化が差別化の要素になるとみられます(これは当サイトの推測です)。

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