Jalapeño(ハラペーニョ)は、OpenAIが自社で開発しているAI処理向けの独自チップ(ASIC)です。サーバーでは、AMDのサーバー向けCPU「EPYC Turin」をホストにして動かしています。これは米Tom's Hardwareの報道で分かりました。
Jalapeñoとは:OpenAIの自社製AIチップ
ASICは、特定の用途に絞って設計する集積回路です。GPUのような汎用の計算装置とは違い、狙った処理に合わせて回路を作り込みます。JalapeñoはOpenAIがAI向けに設計したASICで、作っているのはOpenAI自身です。
一方、型番、製造プロセス、性能値、量産や稼働の開始時期はまだ確認できていません。当サイトが参照した報道の範囲には含まれていないため、この記事では推測で補いません。
構成:ホストCPUはNVIDIA VeraではなくAMD EPYC
AIチップは単体では動きません。データの受け渡しや処理の割り振りは、組み合わせるCPU(ホスト)が担います。Jalapeñoのホストは、AMDのEPYC Turinです。
Tom's Hardwareは見出しで、OpenAIがNVIDIAのCPU「Vera」ではなくAMDを選んだと伝えました。記事のURLからは、OpenAIのハードウェア担当VPがVera単体の成熟度について何か述べたことがうかがえます。ただ、発言の全文と選定理由の詳細は確認できていません。
エンジニアにとっての要点は、OpenAIが独自のアクセラレーターを使う一方で、ホストCPUには既存のx86サーバー向けCPUを採用したことです。
設計にAIを使った
OpenAIのハードウェア責任者は、Jalapeñoの設計にAIをどう使ったかを解説しています(Tom's Hardware報道)。見出しには「AIはこう使われるべきだ」という趣旨の発言が引用されていました。AIを開発する企業が、自社のチップ設計にもAIを使った例です。
ただし、AIを使ったのが論理設計なのか、検証や配置配線なのかといった具体的な工程は確認できていません。効果を示す数値も公表されていない状況です。
使い方・料金:外部から使えるのか
現時点では、Jalapeñoを外部の企業や開発者に販売・提供するという発表は確認できていません。価格、クラウドでの提供形態、SDKやAPIの情報も同様です。
このため「Jalapeñoをどう使うか」「いくらか」には、今は答えられません。事業会社の企画・DX担当の方は、Jalapeñoを直接買ったり借りたりする対象ではないと考えてください。OpenAIの裏側の計算基盤に関わる話として見るのが現実的です。なお、OpenAIのサービスでJalapeñoが使われるかどうかは、当サイトの推測の域を出ません。
開発元と競合
開発元はOpenAIです。報道で名前が挙がった比較対象は、ホストCPUの候補だったNVIDIAのVeraと、採用されたAMDのEPYCです。
AIアクセラレーターの分野ではNVIDIAのGPUが広く使われています。そのため、Jalapeñoは自社の計算基盤で外部製品への依存を減らす取り組みだと見ることができます。ただし、これは当サイトの見方で、OpenAIが公式にそう説明したわけではありません。性能や導入規模でNVIDIA製品とどう比べられるかは、数値が出ていないため現時点では評価できません。

