IOWN APN(All-Photonics Network)は、NTTが提唱する次世代の通信基盤「IOWN」の中核となる、光の技術を軸に組み立てたネットワークです。当サイトが報じてきた実証では、遠く離れた拠点のストレージどうしを結んで大容量のデータを長い距離で送る用途に使われており、「関東と関西」「東京と北海道」のような距離での転送が試されています。
IOWN APNとは
IOWNはNTTが打ち出した次世代の情報通信基盤の構想で、APNはその中のネットワーク部分を指します。名前のとおり「オールフォトニクス」、つまり光を中心にした通信網であることが特徴です。
当サイトで確認できた実証は、どれも「ストレージ間の大容量転送」と「長距離」がテーマでした。このことから、APNが特に期待されている使い方は、データセンターや研究機関の拠点のあいだで大量のデータをやり取りすることだと読み取れます(ここは当サイトの推測です)。
何に使えるのか:実証事例
当サイトで報じた事例は次の3つです。
1つ目は、国立情報学研究所(NII)、理化学研究所、東京大学、NTT東日本、NTT西日本の5者による、ストレージ間の大容量転送の実験です。クラウド Watchが報じましたが、確認できたのは見出しの範囲までで、転送速度や距離、データ量は分かっていません。
2つ目は、NII、NTT東日本、NTT西日本などの5者が柏〜神戸間で行った長距離データ転送の実証で、最大で約775Gbpsを記録しました(INTERNET Watchの見出しによる)。残りの参加者、回線の構成、転送したデータの種類は分かっていません。
3つ目は、東京と北海道のデータセンターのあいだ、1000kmを超える距離でストレージを統合する実証です(PR TIMES掲載の発表)。離れたストレージを一つのものとして扱えれば、データをどこに置くかの自由度が高まります。発表の主体や遅延の数値は見出しからは分かりません。
事業会社の企画やDX担当の方にとっては、「研究データやバックアップを遠くの拠点に大量に送る」「災害対策で東西の拠点にデータを分けて置く」といった用途が検討の出発点になります。ただし、これは実証の内容から当サイトが推測したもので、商用で実績があると確認できたわけではありません。
使い方・料金
エンジニアが気になる接続方法、必要な機器、設定の手順、そして料金体系については、当サイトが参照した情報には書かれていません。推測で数字を載せることは控えます。
導入を検討する場合は、実証に参加しているNTT東日本・NTT西日本の公式発表や法人向けの窓口で、提供エリア、帯域、料金、契約の単位を直接確かめるのが確実です。
誰が作っていて、競合は何か
構想を出したのはNTTで、当サイトの事例ではNTT東日本とNTT西日本が実証に加わっています。利用者側として、NII、理化学研究所、東京大学といった研究機関が名を連ねています。
競合については、当サイトが参照した情報に比較はありません。ここからは推測ですが、比べる相手になるのは、拠点間を結ぶ従来の専用線や、他の通信事業者が提供する高速な回線サービスだと考えられます。投資家の方は、実証が商用サービスにどうつながるか、NTT以外の事業者がどこまで採用するかを追っていくと判断材料になります。


