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Acer CEO、メモリ不足の長期化説は「利益維持のため」と批判

Acerの会長兼CEOであるJason Chen氏が、メモリメーカーが唱える長期的な供給不足論は利幅を守るための発信だとして異を唱えた。同氏によれば逼迫しているのはLPDDR5X-9600のような高速DDR5と、NVIDIAのN1/N1Xといった一部CPUに限られ、メモリやSSDの供給自体は十分にあるという。PC価格は今年末にかけてなお5〜20%上がり、2027年前半に横ばいとなった後、後半から下落に転じるとの見通しを示した。

Acerの会長兼CEOであるJason Chen氏が記者団に対し、部品価格は来年後半から反転すると述べた。同氏によれば、実際に供給が逼迫しているのはLPDDR5X-9600のような高速なDDR5製品と、NVIDIAのN1/N1Xといったニッチなプロセッサに限られる。サプライヤー側の価格は消費者向け価格に数カ月遅れて反映されるため、PC価格は今年末にかけて5〜20%上昇し、2027年前半に頭打ちとなり、その後ようやく下落に向かうという見立てだ。

この発言は、業界の主流な見方と正面からぶつかる。AIブームによる部品不足は2022年終盤のGPUから始まり、2025年終盤にはメモリチップへ広がった。SK hynixは不足が来年さらに悪化するとしており、Adataの幹部に至ってはDRAMの供給不足があと10年続くと発言している。HBMへのハイパースケーラーからの需要は依然として強く、建設中のメモリ工場の多くは2030年代まで稼働しないため、長期化論にはそれなりの根拠がある。

Chen氏はこれを供給側のポジショントークだと見る。大手メモリサプライヤーは利幅を高く保ちたいのが自然であり、「だから彼らは『20何年までは価格は下がらない』というメッセージを出し続ける」と述べた。同氏は、メモリもSSDも供給量はすでに潤沢で、品薄は特定モデルに限定されていると主張する。さらに、中国のメモリメーカーが安価な代替品を大量に供給することで市場が攪乱されるとも指摘した。これはSKグループの崔泰源会長が懸念していた展開でもある。実際、AcerはHPやAsusとともにCXMTのチップを一部製品で使い始めており、ドイツで販売された一部のLenovo製品にYMTC製SSDが搭載されていたことも確認されている。

ただしChen氏自身、値上げが独り歩きしている状況も認めている。SSD、PCB、マザーボードに使われるガラスクロスまでがそれぞれ値上がりしており、「多くの人がやってきて値上げしたいと言う。我々は少し当惑している──これも上げるのか、と」と語った。

整理すると、論点は「不足が実在するか」ではなく「どの部品が、どれだけの期間」に移っている。高速DDR5やHBMのような先端品と、汎用メモリやSSDとでは需給の緊張度が異なり、後者には中国勢の増産という下押し要因が効き始めている。PCメーカーの立場からの発言である点は割り引く必要があるが、調達計画を「全部品が一律に逼迫し続ける」前提で組むのは粗すぎる、という指摘としては筋が通る。

出典 — Tom's Hardware

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