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Huawei、次世代 Ascend の海外展開を見送り。国内需要に供給が届かず
Huawei が、次世代 Ascend 900 シリーズ AI アクセラレータを中国国内向けに限ると表明した。輪番会長の Eric Xu 氏は「国内需要すら満たせないので国際市場への本格展開の計画はない」と述べた。最大15,488基構成の Atlas クラスタは FP4 で 120 EFLOPS に達する規模だが、チップ単体の性能では Nvidia に大きく劣り、電力効率の差が海外需要を限定するとみられる。

Huawei が、次世代の Ascend 900 シリーズ AI アクセラレータを中国国内でのみ提供し、国際市場には展開しないと明らかにした。理由は生産能力の制約である。Huawei Connect カンファレンスの場で、輪番会長の Eric Xu 氏は「中国国内の需要すら満たす能力がないため、国際市場へ本格的に展開する計画はない」と語った。需要がとくに強い一部の国には限定的な数量を供給しているとしたが、詳細は説明していない。
同社は先ごろ AI アクセラレータのロードマップを公開している。2027年の Ascend 960DT / 960PR はFP8 学習性能で 2 PFLOPS、FP4 推論性能でそれぞれ 4 PFLOPS と 8 PFLOPS。後継の Ascend 970 と 980 は FP4 で 14 PFLOPS と 28 PFLOPS を見込み、2029年目標の 980 は FP8 で 7.2 PFLOPS とされる。既存の Ascend 910C や 950 系からは特に推論で大きく伸びる計算になる。
ただし生の演算性能では Nvidia との差が残る。Tom's Hardware は、今年投入される Nvidia R200 がFP8 で 17.5 PFLOPS、FP4 で 35〜50 PFLOPS に達する見込みであることを挙げ、2029年の Ascend 980 でもこれに届かないと整理している。結果として Huawei は、チップ単体の性能ではなくシステム規模でのスケーリングに頼る構図が強まる。最大15,488基の Ascend 960 を束ねる Atlas SuperPoD / SuperCluster は FP8 で 30 EFLOPS、FP4 で 120 EFLOPS に達し、72 GPU をスケールアップ単位とする Nvidia の NVL72 を規模では大きく上回る。一方で消費電力も相応に大きくなり、性能あたり電力では大幅に不利になるため、AMD や Nvidia の製品を調達できる市場での競争力は限られる。
供給側には逆説的な状況がある。近パッケージ光(NPO)のような統合の工夫は、「旧世代」ノードの生産枠を AI プラットフォームの他の部品に回す余地を生む。その一方で、SMIC が 7nm / 6nm 級ノードの量産を立ち上げきれていないため、そもそも AI ハードウェアを十分に供給できない。国内需要すら満たせないという Xu 氏の説明は、この制約を素直に反映している。記事は、いま Huawei が世界展開に踏み切る合理性は乏しく、むしろ学術・研究顧客に自社ハードへのクラウドアクセスを提供し、CANN ソフトウェアスタックを広めるほうが理にかなうと見ている。
出典 — Tom's Hardware
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