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Qualcomm、HBCをスマホへ展開。端末AIで1日100万トークン処理に備え

Qualcommは米ハワイ州で開いたSnapdragon Summitで、データセンター向けに開発した「HBC(High Bandwidth Compute)」をスマートフォンやPCにも導入する計画を明らかにした。DRAMのパッケージに演算器を入れてメモリ帯域の負担を下げる技術で、エージェント型AIが端末で1日最大100万トークンを処理する時代に備える。詳細は2027年3月のMWCで説明する。CPUが5GHzを超える新SoCも発表した。

Qualcommは9月22日から24日まで、米ハワイ州マウイ島で年次イベント「Snapdragon Summit」を開いている。初日の基調講演でCEOのクリスチアーノ・アーモン氏は、データセンター向けプロセッサで採用した「HBC(High Bandwidth Compute)」を、スマートフォンやPCなどのクライアント機器にも導入する計画を示した。同じ場で、CPUのブースト時のクロックが5GHzを超えるスマホ向けSoC「Snapdragon 8 Elite Extreme Gen 6」も発表した。

HBCは、Qualcommが6月に発表したデータセンター向け製品「Dragonfly」に使われている技術だ。DRAMのパッケージ側に演算用のダイを置き、SoCと連携しながら、SoCが本当に必要なときだけDRAMにアクセスするようにする。アクセスの回数が減るため、SoCとメモリの間に求められる帯域幅を抑えられる。その結果、LPDDRやDDR5といった通常のDRAMでもAI処理に対応できるという。

データセンターのGPUは、メモリ帯域がボトルネックになるため、チップを3次元に積み重ねた広帯域のHBMを使うのが一般的だ。ただしHBMは高価で、AI用GPUのコストが下がらない一因になっている。HBCは、安い大容量メモリでAI向けの性能を出すための回避策といえる。

アーモン氏は、エージェント型AIが動く端末は1日に最大100万トークンをオンデバイスで処理しつつ、1日中使える状態を保つ必要があるかもしれないと述べた。これは現時点の予測で、さらに増える可能性が高いとしている。そのためにHBCをSnapdragon用のコプロセッサとして開発し、Snapdragonと一体で提供する。まずスマホ向けに採用し、PC、スマートグラス、車載にも広げる。詳細は2027年3月上旬の「MWC27 Barcelona」で説明する予定だ。

新SoCについては、XiaomiとMotorolaが搭載機を公開した。Xiaomiは9月23日に北京で発表する「Xiaomi 18」シリーズのうち、「18 Pro Max」にExtreme Gen 6を載せる。Motorolaは「signature 27」の実機を見せた。搭載機は年内に世界で発売される予定で、HONOR、OPPO、vivoなども歓迎のコメントを寄せている。

アプリ中心からエージェント中心へ移るというQualcommの構想で、端末側の性能の壁は計算量よりメモリ帯域にある。HBCのスマホ搭載は、その壁をデータセンターと同じ手法で越えようとする試みだ。ただし消費電力やコスト、実装の形は明らかになっておらず、MWCでの説明を待つ必要がある。

出典 — PC Watch

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