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シンガポールNexstrom、2D半導体の量産装置で1200万ドル調達

シンガポールのスタートアップNexstromが、シードラウンドで1200万ドルを調達した。累計の調達額は1500万ドルになる。同社は、原子数層分の厚さしかない「2D半導体」(遷移金属ダイカルコゲナイド、TMD)を、300mmのウエハー上で直接成長させる装置「North Star」と、その製造プロセスを開発している。ファウンドリーと競合するのではなく、技術を提供する立場を取る。商用生産への投入は2030〜2035年を見込む。

半導体のイメージ

シンガポールの半導体スタートアップNexstromは、シードラウンドで1200万ドルを調達したと発表した。出資したのはXora、Foothill Ventures、SEEDSなどで、累計の調達額は1500万ドルになる。同社は、原子数層分の厚さしかない半導体材料を、チップの製造に使うウエハー上で直接作るための装置と製造プロセスを開発している。

対象とする材料は、遷移金属ダイカルコゲナイド(TMD)と呼ばれる。厳密には2次元ではないが、極めて薄いため「2D材料」に分類される。トランジスタを小さくしていくと電子の流れを制御しにくくなり、電流の漏れや電力の損失、発熱が問題になる。シリコンに代わってこの問題を解く候補として、TMDが注目されている。Nexstromの装置「North Star」は、商用のチップ製造で使う300mm(12インチ)ウエハー上でTMDを直接成長させる設計だ。技術の土台には、共同創業者でチーフサイエンティストのLance Li氏の研究がある。Li氏は、TSMCでシリコンに代わる次世代エレクトロニクスの研究を率いた人物だ。

2D材料は、TSMC、Intel、ベルギーの研究機関IMECも研究を進めている。装置や材料の分野でもAIXTRONやCDimensionなどが取り組む。Nexstromが狙うのは、なかでも難しい、材料を量産の規模で均一に作る工程だ。Li氏は、研究室では小さな面積で高品質な材料を作れても、それを大きな規模に広げられていないと話す。CEOのPhoebe Tan氏によると、ウエハーの大きさを2インチから6インチへ段階的に広げてきた。8インチは10月末までに仕上げる予定で、12インチの装置は設置を終えたばかりだという。業界の一部の企業がすでにサンプルを評価しているが、社名は明かしていない。

Nexstromは、TSMC、Samsung、Intelと競うのではなく、技術を提供するかパートナーとして組む立場を取る。調達した資金は、技術開発、工程の管理と計測の強化、人員の拡充、顧客候補の認定プログラムに充てる。商用生産に使える装置になるのは2030〜2035年の見込みで、実用化まではまだ長い道のりがある。

出典 — TechCrunch

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