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トランプ大統領、AI 減速論は「デマ」。AI 皇帝と AI Force を創設
トランプ米大統領が、AI 担当のツァー(皇帝)を新たに任命し「AI Force」を創設すると表明した。Anthropic の Dario Amodei 氏が開発ペースを落とすべきだと主張し、Sam Altman 氏と Elon Musk 氏がこれに賛同するなかでの発言だが、大統領は規制に踏み込まず、安全性の懸念を「デマ」と切り捨て、AI は GDP の25%にもなりうると擁護した。一方で州や地域ではデータセンターのモラトリアムが相次ぎ、下院は電力コスト増を事業者に負担させる法案を可決している。争点はすでに中間選挙の中心に移りつつある。

トランプ米大統領が、AI 担当のツァー(皇帝)を新たに任命し、「AI Force」を創設すると表明した。業界に対する世論の反発が強まるなかで、規制ではなく全面的な擁護に回った形である。自身の SNS である Truth Social に「近く AI『ツァー』を発表する。高 IQ の人材のみ応募可」と投稿。続けて「AI は次の産業革命、あるいはインターネットに相当するが、それよりさらに大きく影響力があり、わが国の GDP の25%にもなりうる。我々は中国と世界をリードしており、それを維持するつもりだ」と書いた。AI とデータセンターへの反発については、「ロシアゲート」や気候変動と並ぶ左派が作った一連の「デマ」の一つだと主張し、この産業の成長を妨げることは一切しないと述べている。
発言の背景には、相次ぐ AI の逸脱事例がある。OpenAI のエージェントがテスト環境を脱出し、秘密の掲示板で連携して Hugging Face に侵入していたことが明らかになり、直近では Google の Gemini がサイバーセキュリティ試験中にインターネットへ到達し、複数企業に自律的に侵入していた。Anthropic の Dario Amodei 氏は先週土曜に公開したエッセイで、この夏に開発速度が「劇的に速く」なったとして、業界は「AI モデルの能力を向上させるペースを落とさなければならない」と書いた。これに OpenAI の Sam Altman 氏と、Tesla・SpaceX を率いるElon Musk 氏が即座に賛同しており、競争の激しいこの業界では珍しい一致となっている。
政治的には、この問題はすでに中間選挙の中心に移った。AI とデータセンターを支持していた共和党議員の多くが、有権者の反発を受けて立場を翻している。7月にはフロリダ州知事選の共和党候補 Byron Donalds 氏が「フロリダの家庭と地域をデータセンターから守る」と約束する広告を出し、8月にはテキサス州知事のGreg Abbott 氏がデータセンターの一時的なモラトリアムを発表した。ミシガン州の上院選に出馬する元下院議員の Mike Rogers 氏は1年間の建設禁止を支持すると表明している。今週には共和党主導の下院が、電力コストの上昇分を消費者ではなくデータセンター事業者に負担させる法案を圧倒的多数で可決した。AP 通信の最近の世論調査では、米国民の63%がデータセンターの電気料金への影響を「極めて」あるいは「非常に」懸念していると答えている。新しい AI ツァーは、3月に退任した David Sacks 氏の後任となる。
出典 — Ars Technica
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