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Google、TPU搭載の試作衛星を打ち上げへ。宇宙AI計算基盤を実地検証
Googleは、宇宙空間にAI計算基盤を築く研究プロジェクト「Project Suncatcher」の最新状況を公開した。SpaceXのライドシェアミッション「Transporter-18」でTPU搭載の試作衛星を打ち上げ、打ち上げ時の振動、宇宙放射線、真空中での冷却に実機が耐えられるかを確かめる。2027年には2基の衛星でレーザーによる衛星間通信も試す計画。構想は多数の小型衛星にTPUを分散させ、光通信で束ねるというもので、現時点ではあくまで研究段階にある。

Googleは、宇宙にAI向けの計算基盤を置くことを目指す研究プロジェクト「Project Suncatcher」の進捗を明らかにした。SpaceXの相乗り打ち上げ「Transporter-18」で、自社のTPUを積んだプロトタイプ衛星を軌道に送り、宇宙環境で実際に動くかを確かめる。2027年には2基の衛星を投入し、レーザーを使った衛星間通信を試験する予定だ。
構想の骨格は、大型衛星1基に計算機を集めるのではなく、多数の小型衛星にTPUを分散して載せ、衛星同士を高速な光通信でつなぐというもの。課題は大きく3つある。1つ目は打ち上げ時の衝撃だ。低軌道に届くまでの約10分間、衛星には最大10Gの加速度がかかり、個々の部品には50〜100Gの力が加わる可能性がある。Googleは第6世代TPU「Trillium」で3軸方向の加振試験を行い、試験後もハードウェアが正常だったことを確認した。陽子線の照射試験では、想定する5年間のミッションを上回る線量に耐えたという。
2つ目は冷却。真空中では空気で熱を逃がせないため、ヒートパイプで熱を運び、ラジエーターから宇宙空間へ放射する方式を検討している。3つ目は通信で、地上のAIデータセンターに近い性能を出すには衛星間で数十Tbps規模の帯域が要るとGoogleはみている。実験室では1組のトランシーバーで片方向800Gbps、双方向で計1.6Tbpsを実証済みで、将来は数百m間隔で編隊飛行させる構想だ。
宇宙を選ぶ理由は電力にある。軌道を選べば長時間日照を受け続けられ、地上の最大8倍の太陽エネルギーを使える可能性があるという。地上のデータセンターが電力・冷却・用地の制約に直面するなか、設置場所の選択肢を広げる試みといえる。ただし打ち上げコストや長期信頼性など課題は多く、実用化の時期は示されていない。
出典 — Impress Watch 総合
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