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米エネルギー省、送電網改良に19億ドル。容量23GW分を上積み

米エネルギー省(DoE)は、全米の送電網の改良に総額52.5億ドルを投じると発表した。うち連邦資金は19億ドル、残る33.5億ドルは事業者の負担だ。26州の31事業で1500マイル超の送電線を張り替え、2万1000マイルに送電網強化技術を導入し、新たな発電所を建てずに23GW分の容量を引き出す。AIデータセンターの電力不足が背景にあるが、それでも需要の伸びには追いつかないとの見方も出ている。

The Registerによると、米エネルギー省(DoE)は今週、全米の送電網の改良事業に52億5000万ドルを投じると発表した。内訳は連邦資金19億ドルと、事業者側の費用分担33億5000万ドル。26州にまたがる31事業が対象で、追加で23GW分の送電容量を引き出すことを見込む。高度送電技術による改良を加速する「SPARK」構想の一環で、資金は送電網の強靱化を支援する「GRIP」プログラムから拠出される。

特徴は、発電所を新設するのではなく、既存の送電網から容量を絞り出す点にある。具体的には、1500マイル(約2400km)を超える送電線を、より容量の大きい導体に張り替えたり建て替えたりする。さらに約2万1000マイルの送電網に、センサーや潮流制御装置、解析ツールといった送電網強化技術(GETs)を導入する。自然災害の多い地域では、強靱化や山火事リスクの低減にも取り組む。

DoEは、約1億人の米国民にとって信頼性の向上と電気料金の抑制につながるとしている。クリス・ライト長官は、既存インフラをより活用し、手頃で信頼できる電力を届ける投資だと述べた。

AIブームに乗ろうとするデータセンター事業者にとっては追い風だが、それで十分とは限らない。格付け会社のMoody'sは今月、データセンターの建設ペースが米国の送電網が容量を増やす速度を上回っていると指摘した。同社は、米国のデータセンターの電力消費が2030年に426TWhと、2025年のほぼ2倍に達すると予測する。

こうした状況から、小型モジュール炉(SMR)、地熱発電、老朽原発の再稼働といった代替電源への投資が相次いでいる。NVIDIAなどのチップメーカーは、必要に応じて電力を送電網に戻せる、より柔軟なデータセンターを推している。電源の新設には時間がかかるため、既存の送電網の効率を上げる施策は、比較的早く効果が出る手段として位置付けられる。

出典 — The Register

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