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富士通、ダイヤモンドスピン方式量子コンピューターの試作機を開発

富士通は9月8日、ダイヤモンド結晶中の格子欠陥を量子ビットに使う「ダイヤモンドスピン方式量子コンピュータ」のプロトタイプを開発したと発表した。デルフト工科大学、QuTechとの2020年からの共同研究の成果。外部ノイズに強いスズ-空孔(SnV)センターを採用し、従来比約10倍の高輝度SnVを量子ビットに使う構成は世界初という。超伝導方式より高い約-271.6℃で動作し、2027年までに複数モジュール構成の開発を進める。

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富士通は2026年9月8日、「ダイヤモンドスピン方式量子コンピュータ」のプロトタイプを開発したと発表した。オランダのデルフト工科大学、および量子技術の研究機関QuTechと2020年から進めてきた共同研究の成果だ。

ダイヤモンドスピン方式は、ダイヤモンド結晶の中にある格子欠陥を量子ビットとして使う。ダイヤモンドの特性による高いフィデリティ(忠実度)と、高効率な光接続が利点で、光でモジュール同士をつないで規模を広げる、拡張性の高いモジュール型アーキテクチャを組みやすい。

今回の試作機では、これまで主流だった窒素-空孔(NV)センターではなく、外部ノイズの影響を受けにくいスズ-空孔(SnV)センターを量子ビットに使った。従来比で約10倍の輝度を持つSnVセンターを量子ビットに採用した構成は世界初という。超伝導方式より高い約-271.6℃での動作を確認し、同社の「Fujitsu Hybrid Quantum Computing Platform」を通じた制御の実証も終えた。

作製にあたっては、高品質なダイヤモンド基板をアルミナ・酸化膜付きシリコン基板と貼り合わせる異種材料接合技術と、接合したダイヤモンドを数百nmまで薄くする技術を新たに開発した。単一光子を検出する光導波路を集積したフォトニクス集積回路や、独自の量子回路変換制御機構も搭載している。

富士通は2027年までに、複数の量子モジュールを組み合わせたシステムの開発を進める。さらに超伝導方式との接続技術も含め、大規模な誤り耐性量子コンピューターの実現を目指すとしている。超伝導方式を主軸としてきた同社が、光接続で拡張しやすい別方式を並行して育て、将来は両者をつなぐ構想を示した形だ。

出典 — MONOist

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