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Cisco Talos、4つのLLMの投票で次の行動を決めるマルウェアを報告

Cisco Talosは、Windowsを狙うマルウェア「CLOSEDQUORUM」を報告した。Gemini、DeepSeek、Qwen、Mistralの4つのLLMに問い合わせ、多数決で次の攻撃内容を選ぶ。攻撃者が指示を出し続けなくても、認証情報や暗号資産ウォレットの窃取、別のプロセスへのコード注入、端末への常駐を自分で選んで実行する。LLMを遠隔操作(C2)の代わりに使うWindowsマルウェアとして、公に報告された初めての例だという。実際の攻撃で使われたことはまだ確認されていない。

Cisco Talosは、Windowsを狙うマルウェア「CLOSEDQUORUM」を報告した。侵入した後の行動を、複数のLLMに判断させる。一度仕掛けられると、攻撃者が指示を出し続ける必要がない。Talosによると、LLMを遠隔操作(C2)の代わりに使うWindowsのマルウェアとしては、公に報告された初めての例だという。実際の攻撃で使われたことはまだ確認されていない。ただ、ファイルに残った痕跡から、開発者は2025年からクレジットカード不正の犯罪フォーラムに投稿していた人物とつながりがあるとみられる。

仕組みはこうだ。Go言語で書かれた本体が、Google Gemini、DeepSeek、Qwen、Mistralの4つのLLMに順番に問い合わせ、それぞれの判断を集計して多数決を取る。票が割れたときは、DeepSeek、Qwen、Mistral、Geminiの順で優先する。本体から見つかったシステムプロンプトは、各モデルに「高度なマルウェア戦略家」として振る舞うよう指示していた。モデルが選べるのは、あらかじめ用意された3つの機能に限られる。1つ目はSteal(窃取)で、LSASSのメモリに残るWindowsの認証情報、Chrome・Edge・Firefoxに保存されたパスワード、MetaMaskやExodusなどの暗号資産ウォレットを一度に盗む。2つ目はInject(注入)で、プロセスホロウイングやEarly Birdという手法で、他のプロセスに不正なコードを送り込む。3つ目はPersist(常駐)で、再起動後も動き続けるよう端末に居座る。

開発者は、攻撃者ごとにDiscordの受け取り先とLLMのAPIキーを埋め込んだ実行ファイルを作って渡しているとみられる。盗んだ認証情報はAES-256-GCMで暗号化され、攻撃者のDiscordチャンネルに送られる。暗号鍵は日ごとに変わる。Talosは、AIを組み込んだマルウェアを探し、分類・追跡するツールキットでこの検体を見つけ、そのツールをオープンソースで公開した。

Talosのアナリストは、人間の攻撃者は注意力や勤務時間に縛られるが、AIは攻撃者が寝ている間も動き続けると指摘する。攻撃の手順の一部をAIに任せることで、攻撃の速さと規模が増すという見方だ。対策としては、通信先のドメインを遮断するより、振る舞いで検知するのが有効だとしている。正規のアプリがLLMのAPIやDiscordに接続すること自体は珍しくない。しかし、複数のLLMに接続しながら、同時にLSASSにアクセスしたり、プロセスにコードを注入したり、WMIで常駐を仕掛けたりするアプリはほとんどない。

出典 — The Register

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