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Gartner、メインフレーム刷新の7割超が失敗と予測。生成AIの過大評価が背景
ITmedia エンタープライズが2026年度上半期(4〜9月)のシステム刷新記事ランキングを公開した。1位は、Gartner が2026年6月に発表した「2026年に開始されたメインフレームモダナイゼーション・プロジェクトの7割超が、意図しない結果を生む形で終わる」という予測を扱った記事。Gartner は理由の一つに生成 AI ツールの能力を過大に見積もる傾向を挙げる。2位は、SAP ECC 6.0 からの移行で日本の15社に提案を依頼して全社から辞退された事例。日立製作所がメインフレーム向け OS「VOS3」の販売を2027年11月に終える方針も反響を呼んだ。

ITmedia エンタープライズが、2026年度上半期(4〜9月)にシステム刷新領域でよく読まれた記事のトップ10をまとめた。この半年は、国産メインフレームの提供終了が相次いで表明され、システム刷新を進めざるを得ない状況がはっきりした期間だった。同時に、刷新を後押しすると見られていた生成 AI には冷や水を浴びせる報道が目立った。
1位は Gartner の予測を扱った記事だ。Gartner は2026年6月、2026年に開始されたメインフレームモダナイゼーション・プロジェクトの70%超が、意図しない結果を生み出す形で終わるとの予測を発表している。その理由として挙げられたのが、生成 AI ツールの能力を過大に見積もる傾向だ。同社のアナリストは、生成 AI が複雑なレガシーコードを変換し移行する能力について、市場で語られている内容と現実の間にギャップがあると指摘する。市場の圧力によって、ベンダーは成果への寄与が明確でなくても自社製品に AI を組み込む傾向にある、という見立てだ。ただし失敗の要因はそれだけではなく、移行失敗が基幹業務に与える影響の大きさと、熟達した人材の減少も背景にあるとされる。
退路が狭まっていることを示したのが、富士通に続く日立製作所の撤退の記事だ。日立はメインフレーム向け専用 OS「VOS3」の販売を2027年11月に、保守を2034年12月に終了する方針を発表しており、モダナイゼーションへ経営資源を移すとしている。COBOL 資産の刷新が前提になる。
刷新に踏み出そうとすると、今度は人手が足りない。2位の記事では、日本タタ・コンサルタンシー・サービシズのコンサルティングパートナーが、SAP ECC 6.0 からの移行を巡る事例を紹介している。委託していたコンサルティング会社が別プロジェクトの影響でシステム開発を請けられなくなり、日本に拠点を構える15社に提案を依頼したところ、全社から辞退された。数億円規模の案件でも断られる事態に、国内の SAP コンサルタント不足の深刻さが表れているという。
生成 AI は過信できず、ベンダーの人手にも頼り切れない。この状況でユーザー企業に残る仕事として挙げられたのが構想立案だ。プロジェクトの所要期間や人月の全体像を描き、概算コストを算出して予算を確保するプロセスで、基幹システムの再構築を経験した人材が社内にいれば、自社メンバーで構想を立ち上げ RFP を作成してベンダーを選ぶこともできるとされる。人の役割については、あるベンダーのモダナイゼーション責任者が「足りないのは COBOL 人材ではない」と述べた記事も上位に入った。現行システムが何をしているのか、業務がどうなっているのかを知る人材が減っていることが一番の問題だとし、人間にしか担えない領域として「意図」の解釈を挙げている。
出典 — ITmedia エンタープライズ
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