ロボット / TechCrunch /2 分
NHTSA、SAEと「ASCEND」始動。自動運転の性能基準づくりへ
自動運転技術が「十分に安全」と言える基準は、これまで事実上業界側が答えてきた。人間には運転免許試験があるのに対し、自動運転システムの実走性能を判定する標準化された試験は存在しない。米NHTSAはSAEとの合意で、データに基づくAV性能基準の策定を加速する官民イニシアチブ「ASCEND」を立ち上げた。最優先はADS(自動運転システム)の運転能力で、これが連邦自動車安全基準の策定につながる。州や地方の要件が不統一に乱立する状況を解消する狙いだが、成果物の時期は未定だ。
自動運転(AV)の開発者、規制当局、そして社会にとって厄介な問題のひとつが、自動運転技術がいつ公道を走れるだけ安全になったと言えるのかという判定だ。これまで答えてきたのは事実上業界の側——自動運転トラックやロボタクシーに技術を載せようとする企業自身だった。
現状、自動運転システムの実世界での性能を判定する標準化された試験は存在しない。人間は免許取得前に運転試験を求められるが、自動運転技術に相当する制度はない。
米国道路交通安全局(NHTSA)はこの答えづくりに取り組むとしている。連邦自動車安全基準(FMVSS)はすでに市販車を規律しているが、それらの規則はTesla CybercabやZooxのロボタクシーのような車両を想定していない。これらはペダルやステアリングホイールといった連邦規則が要求する装備を持たず、サイドミラーやルームミラーも備えない。NHTSAは、安全を基礎に置きつつイノベーションを抑え込まない枠組みを整備中だとする。局長のMorrisonは今週、政策判断で「もぐらたたき」を演じることや技術の進化を予測しようとすることを避けたいと表現した。両立は難しい注文だ。
同局は今週、SAEとの合意に達し、データに基づくAV性能基準の策定を加速する官民イニシアチブ「ASCEND」を立ち上げた。「このコンソーシアムの最優先事項はADS(自動運転システム)の運転能力であり、それが対応する連邦自動車安全基準の策定に情報を与え、加速させる」とMorrisonはピッツバーグのAI Horizons Summitで述べた。「AVの運転能力基準を示すことで、州や地方レベルで不統一な要件が積み上がっている現状に対処し、米国のイノベーションを促し、車両の安全な開発と展開を進めたい」。ただし、コンソーシアムがADS基準を出す時期は未定だ。業界側が既に働きかけを始めているとも観測されている。
資本市場の側でも試金石が生まれる。ロボタクシー専業企業にウォール街は投資するのか、という問いだ。May Mobilityは特別買収目的会社(SPAC)であるACP Holdings Acquisition Corpとの合併で上場する。3億ドル超を調達し、評価額14億ドルになりうる取引だとされる。自動運転技術に取り組む上場企業は他にもあり、自動運転トラックのAuroraとKodiak、RivianとTeslaが該当する。Waymoは未上場だが親会社のAlphabetは上場しており、Amazon傘下のZooxも同じ構図だ。その中でMay Mobilityは、3拠点で自律運転のToyota Siennaを運行しており、自律ライドヘイル専業としては米国初の上場企業になると述べている。同社の「アセットライト」かつ「パートナーシップ優先」というアプローチが市場で通用するかの試験にもなる。
出典 — TechCrunch
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