セキュリティ / The Register /2 分
M12とMerlin、AIエージェント防御は『次のOkta』級の商機と指摘
The Registerの取材に対し、MicrosoftのベンチャーファンドM12のトッド・グラハム氏と、Merlin GroupのCSOで元CISA幹部のマット・ハートマン氏が、AIエージェントのセキュリティは巨大な未開拓市場だと語った。企業は月単位でエージェントを本番環境に入れ、基幹データやアプリケーションへのアクセスを許している一方、それらを管理・保護・把握する手段を持っていない。非人間アイデンティティの管理とAI向けエンドポイント防御が特に有望とされる。

AIモデルにおいてセキュリティは後付けになりがちだ──投資家やアクセラレーター幹部に言わせれば、それは驚くべきことではなく、むしろ商機だ。The Registerが、MicrosoftのVCファンドM12のマネージングパートナーであるトッド・グラハム氏と、Merlin Groupの最高戦略責任者で米CISAの上級職を歴任したマット・ハートマン氏に話を聞いた。
グラハム氏の見立ては身も蓋もない。「新しいインフラを作るたびに、私たちは都合よくセキュリティを忘れてきた」。そしてそこに市場が生まれてきた。「もしノートPCがデフォルトで安全だったらCrowdStrikeは存在しなかった。クラウドがデフォルトで安全だったらWizは存在しなかった。アイデンティティがデフォルトで安全だったら、Active Directory向けのアドオンの山もOktaもなかった」。AIセキュリティでも「この潮流で多くの船が浮かぶ」という。
ただしAIには決定的な違いがある。モデルの進化速度だ。クラウドの採用が数年がかりだったのに対し、企業は月単位でエージェントやAIツールを本番環境に組み込み、最も事業上重要なデータやアプリケーションへのアクセスを与えている。それでいて、自社システム内をすでに動き回っているエージェントをどう管理し、保護し、識別するかについて確かな手立てを持っていない。ハートマン氏が注目するのは「エージェントの振る舞いを統制するセキュリティ層」、すなわち非人間アクターのID、アクセスと行動の明確な制限、代理実行の監査証跡である。「行政機関は導入方法だけでなく、どう制約するか、火曜日の午前2時にそれが何をしたかをどう証明するかを聞いてくる」。
一方で参入のハードルも上がっている。「AIによって製品を作るのはかつてないほど速く安くなった。だから差別化の基準は上がり続ける」とハートマン氏。グラハム氏は、多くの創業者が「小さく考えすぎている」とも指摘する。「Fortune 500のCISOなら、1つのことをやるために15の製品を買うことは絶対にない。人間向けのIDスタックにはガバナンス、アクセス制御、認可が揃っている。エージェント向けにも、それらを一通り満たすソリューションが要る」。
しかし非人間アイデンティティは難題だ。サービスアカウントは高い権限を持ち、パスワードが期限切れにならないことが多いため、以前から攻撃者の格好の標的であり続けてきた。グラハム氏がもう一つ挙げるのが、AI版CrowdStrikeとも言うべきAIエンドポイントセキュリティだ。「侵害が起きて、なぜEDRを入れていなかったのかを議会で説明させられるとしたら、AIエンドポイントもすぐにそのリストに加わる」。既存のエンドポイント/アンチウイルスベンダーも「間違いなく」この空白を埋めに来るだろうと同氏は見る。
出典 — The Register
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