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BAN、AIインフラの電子廃棄物は2050年までに最大6億t超と試算
有害廃棄物の越境移動を監視する非営利団体Basel Action Network(BAN)は、AIインフラが2025〜2050年に3億9500万〜6億1700万トンの電子廃棄物を生むとの報告書を出した。コンテナに積めば地球を約6周する量になる。従来の推計は重量で設備全体の13%にすぎないサーバーとGPUしか見ておらず、電源、冷却、ネットワーク機器を含めると、よく引用される学術予測の40〜60倍になると指摘している。
有害廃棄物の国際移動を規制するバーゼル条約にちなんで名付けられた非営利団体、Basel Action Network(BAN)は、AIインフラが2025年から2050年までに3億9500万〜6億1700万トンの電子廃棄物を生むとの試算を公表した。輸送コンテナ1500万〜2300万個分にあたり、2000万個を一列に並べると約24万4000km、地球の外周の約6倍になるという。The Registerが伝えた。
報告書の主張の中心は、これまでの推計が小さすぎるという点だ。従来の推計はサーバーとGPUなどのアクセラレーターに目を向けてきたが、これらはデータセンターの設備重量の13%にすぎない。BANは設備を、ネットワーク、配電、非常用電源、サーバーとアクセラレーター、冷却の5分類で数え、出力100MWの標準的なAIデータセンター1棟でおよそ7000トンになると見積もった。全体では、広く引用される学術予測の40〜60倍になるとしている。
試算は業界が計画している建設量を出発点に、技術の陳腐化で設備が数十年ではなく数年で更新されるという前提に立つ。例えば、1ラック5〜15kWの設備をAI向けの50〜140kWに入れ替えると、電源設備の多くを取り替えることになる。100MW級の施設は、配線とバスバーだけで約2700トンの銅を含む。更新周期はGPUなどのアクセラレーターが2〜3年で、従来の汎用サーバーの5〜7年より短い。ネットワーク機器は3〜4年、配電は8年、非常用電源と冷却は5年とした。GPUを新世代に替えるときはサーバーごと入れ替えるとも仮定しており、大手クラウドには構成済みの完成品が納入されることが多いため妥当だとBANは説明している。
46ページの報告書は4部作の第1弾で、今後は再利用や転用による削減、PFASなどの有害性、対策を順に扱う。報告書によれば、この規模の電子廃棄物への対応計画を公表した大手クラウド、政府、国際機関はなく、現在の量ですら安全に処理する体制が足りない。創設者のJim Puckett氏は、AIの環境議論は電力、炭素、水に偏り、ハードウェアの行方が見落とされてきたと指摘した。
前提の置き方で数字は大きく変わるが、AIの環境負荷を測る物差しに「廃棄物」が加わったことは、データセンター事業者や投資家が今後問われる開示項目が増えることを意味しそうだ。
出典 — The Register
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