ロボット / TechCrunch /2 分
スタートアップを量産するVantoraが1億ドル調達、フィジカルAIに全振り
大企業向けにスタートアップを作る変わり種の企業Vantora(旧UP.Labs)が、Silversmith Capital Partnersから1億ドルを調達した。今後は外部市場向けではなく、大企業パートナー専用のスタートアップづくりに集中。パートナーが事業を自社に取り込める「独自M&Aパイプライン」へ移行する。この転換で、これまで機微すぎて世に出せなかったフィジカルAIの大型ユースケースに踏み込めるようになったという。
4年前、インキュベーターでもアクセラレーターでもベンチャーファームでもない、変わり種のスタートアップラボが立ち上がった。当時UP.Labsと呼ばれたこの企業は、アラスカ航空やポルシェといった大企業顧客の課題を解くためのスタートアップを作ってきた。
ミッションは変わらないが、アプローチに重要な追加があり、社名も新たになった。Silversmith Capital Partnersから1億ドルの出資を受け、現在はVantoraと名乗る。同社は工業製造や石油・ガス分野の新規顧客を含む大企業と引き続き協働するが、今後は広く一般市場向けではなく、大企業顧客専用のスタートアップづくりにより集中する。
創業者兼CEOのJohn Kuolt氏は、Vantoraが「独自のM&Aパイプライン」へ向かっていると語る。これまで通り大企業パートナー向けにスタートアップを作り、パートナーは事業に出資して最初の顧客にもなる。加えてパートナーは、そのスタートアップを自社の中核事業に取り込み、実質的に囲い込む選択肢を持てるようになった。この転換が、フィジカルAI(物理世界のAI)スタートアップへの傾斜を強めた理由だという。
従来のVantoraは、パートナーにとって戦略的だが世に出すには機微すぎるアイデアをボツにしてきた。「最も大きな価値の問題、最も大きな上振れのある領域を取りこぼしていた」とKuolt氏は言う。たとえばFortune 100の工業企業が全ハードウェアを自律化のために改修する場合、その知能レイヤーは自社で所有し、主権的(sovereign)に保つ必要があり、第三者には任せられない――そうしたケースこそ、これまで扱えなかった大型ユースケースだ。実際、パートナーのJ.B. Hunt向けにAIで事業を進める案は「世に出せない」と一度は見送られたが、新モデルではこれを追求できるという。同社は2022年にポルシェをパートナーに発足し、以降J.B. Hunt、Wabash、Ashley Furnitureの親会社TDGなどと提携してきた。Silversmithからの1億ドルは同社初の外部投資だ。
出典 — TechCrunch
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