ロボット / The Robot Report /2 分

Neptune Medical、大腸内視鏡ロボットTriton 1がFDA認可

米Neptune Medicalは、大腸全体の診断・治療手技に対応する軟性内視鏡ロボット「Triton 1システム」についてFDAの認可を取得したと発表した。スクリーニングや診断的大腸内視鏡に加え、EMR(内視鏡的粘膜切除術)やESD(内視鏡的粘膜下層剥離術)といった複雑な手技も対象とする。初のヒト臨床試験「CARE 1」では、有害事象なし、盲腸到達率100%、腺腫発見率54.2%を記録し、術者の負担は手動の大腸内視鏡と比べ67%低かった。

米カリフォルニア州バーリンゲームに拠点を置くNeptune Medical Inc.が、同社の「Triton 1システム」についてFDAの認可(clearance)を取得したと発表した。同社は、軟性内視鏡向けに、そして大腸全体にわたる診断・治療の手技向けに設計したロボットだと説明している。

Tritonは、ロボットならではの精度・安定性・操作性を大腸の全域にもたらすとされる。対象となるのはスクリーニング、サーベイランス、診断目的の大腸内視鏡検査に加え、EMR(内視鏡的粘膜切除術)やESD(内視鏡的粘膜下層剥離術)といった、より複雑な大腸内の手技だ。創業者兼CEOのAlex Tilson氏は「Tritonは大腸内視鏡検査を根本的に変える可能性を持ち、医師と患者の双方により良い体験をもたらす。米国での規制当局の認可は、その実現に一歩近づくものだ」と述べ、今世代のTritonは直近の試験で得られたエビデンスを積み上げ、ロボティクスが内視鏡医のワークフローにどう統合されるべきかを学ぶためのものであり、その知見が次世代プラットフォームに直接反映されるとしている。

背景にあるのは大腸がんの負担の大きさだ。同社によれば、大腸がんは米国でがんによる死因の第2位であり、50歳未満の成人にも増えている。大腸内視鏡検査は、前がん病変の検出と切除を1回の処置で行える唯一の手技であるため、診断・予防・治療のゴールドスタンダードとされる。しかし現在の内視鏡には設計上の制約があり、消化器内科医が何年もの専門訓練を積んでも操作が難しい。内視鏡が不安定だと大腸の観察が不完全になり、前がん病変である腺腫の見落としにつながり、結果としてがん発症のリスクを高めることになる。

同社は今年、初のヒト臨床試験である「CARE 1」の結果を発表している。Triton 1システムは主要評価項目を達成し、有害事象はゼロ、盲腸到達率は100%だった。腺腫発見率(ADR)は54.2%で、業界の閾値とされる35%を上回った。術者の環境面でも、NASA-TLXスコアに基づく平均負担が手動の大腸内視鏡検査と比べて67%低く、患者の体位変換や腹部圧迫、手動検査への切り替えはいずれも発生しなかったという。CARE 1試験に参加したカリフォルニア大学アーバイン校消化器・肝臓内科部門長のJason B. Samarasena医師は「下部消化管の手技にロボティクスを持ち込むのは心躍る展望だ。Tritonは、大腸のどこであっても効率的かつ徹底的に、最小限の負担でスクリーニングと治療を行える単一のシステムの可能性を見せてくれた」とコメントしている。なお同社はシリーズDで9700万ドルを調達し、子会社のJupiter Endovascular Inc.を立ち上げている。

出典 — The Robot Report

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