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KDDIら3社、APNとGPU仮想化で分散型DC実証。ロボットAIを遠隔処理

KDDI、モルゲンロット、トークネットの3社は9月、リテールロボットを使った分散型データセンターの実証を始めた。 大阪堺データセンターと多摩ネットワークセンターをオールフォトニクス・ネットワーク(APN)で結び、 GPU仮想化基盤と組み合わせて、離れた拠点のGPUでフィジカルAIの分散学習と遠隔推論ができるかを確かめる。 GPUの設置場所を最大500km以上離した場合の応答性能も検証する。総務省の「ワット・ビット連携関連実証事業」に採択されている。

KDDI、モルゲンロット、トークネットの3社は9月、リテールロボットを使った分散型データセンターの実証を開始した。AIの普及で懸念される電力不足やGPU不足に対応するため、離れたデータセンターに置いたGPUを、ロボットなどのフィジカルAIの学習や推論に使えるかを検証する。総務省の「ワット・ビット連携関連実証事業」に採択された取り組みだ。

構成の中心は、低遅延・大容量・省電力の通信を実現するAPN(オールフォトニクス・ネットワーク)と、GPU仮想化基盤の組み合わせだ。KDDIの大阪堺データセンターと多摩ネットワークセンターをAPNで接続し、多摩側では1拠点から複数拠点へつなげるPoint-to-Multipoint(P2MP)型のAPNで、データセンターと利用者拠点の接続を模したネットワークを組む。各拠点のGPUを、モルゲンロットが開発するGPU仮想化基盤で束ねる。

検証は3つの柱からなる。1つ目はP2MP型APNそのものの評価で、光学特性、トラフィックの伝送性能、運用管理機能、消費電力を調べる。2つ目はリテールロボットによるAIの分散学習で、多摩ネットワークセンター内に小売店舗を模した実証フィールドを作り、ロボットの作業から学習データを集める。近くのデータセンターだけ、遠隔のデータセンターだけ、両者を組み合わせた場合の3パターンで学習時間の短縮効果を比べる。

3つ目は遠隔推論だ。GPUをロボット本体内(0km)、県内の近傍(20km以上)、県内の遠隔地(50km以上)、県外(500km以上)に置いた4パターンで推論処理を比べ、遠隔のGPUを使ってもフィジカルAIに必要な応答性能をどこまで保てるかを確かめる。

役割分担は、KDDIが実証フィールドとエッジデータセンター環境の構築、遠隔推論と分散学習を、モルゲンロットがGPU仮想化基盤とGPU分散処理を、トークネットが2027年度予定のAPN事業者間接続の実証に向けたエリア間接続の検討とP2MP型APNの共同実証を担う。

背景には、小売や製造の現場でAI搭載ロボットが広がれば、利用者に近いデータセンターや局舎だけでは必要なGPUや電力を賄えなくなるという見立てがある。電力やGPUに余力のある地域へ処理を振り分ける「ワット・ビット連携」の発想で、分散した計算資源を一体として使う狙いだ。3社は今後、APNの接続区間を東北エリアまで広げる方針で、KDDIが掲げる全国規模の低遅延ネットワークとAI計算基盤の「デジタルベルト構想」とも重なる取り組みとなる。

出典 — ZDNET Japan

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