半導体 / Tom's Hardware /2 分
Huawei、Ascend 960を前倒し。960PRのFP4性能は2倍に
Huaweiは年次イベント「Huawei Connect」でAIアクセラレーターのロードマップを更新した。学習向けのAscend 960DTは2027年第1四半期と当初計画から3四半期、推論向けの960PRは同年第3四半期と1四半期前倒しする。960PRのFP4性能は8PFLOPSで、昨年示した値の2倍。2028年にAscend 970、2029年に980を投入し、1年1世代で更新する方針も示した。一方、生産能力が国内需要に追いついていないことも認めた。
中国Huaweiは年次イベント「Huawei Connect」で、AIアクセラレーター(同社の呼称ではNPU)のロードマップを更新した。次世代Ascend 960の投入を前倒しし、Ascend 970と980の仕様を明らかにしたほか、UnifiedBusを基盤とする「Peerium」アーキテクチャを打ち出し、垂直統合型のAIインフラ製品群を広げた。Tom's Hardwareが報じた。
Huaweiは現在、10年近く使ってきたSIMD型アーキテクチャから、SIMDとSIMTを組み合わせた新アーキテクチャへ移行している。データ並列の処理はSIMDで、分岐の多い処理はスレッド並列のSIMTで受け持ち、多様なAIワークロードでハードウェアの稼働率を高める狙いだ。最初の採用製品は、プリフィル・推薦向けのAscend 950PRと、デコード・学習向けの950DT。同社は950DTの学習テストで「良好な結果」が出たとし、来年には多くの中国のAI開発者が950DT搭載システムでモデルの学習を始めるとみている。ただし、生産能力が国内需要を満たせていないことも認めた。
Ascend 960DTは2027年第1四半期に正式投入の予定で、従来計画より3四半期早い。FP8で2PFLOPS、FP4で4PFLOPS、288GBのメモリー(帯域9.6TB/s)、2.2TB/sのインターコネクトを備える。続く960PRは同年第3四半期と1四半期の前倒しで、FP8は2PFLOPSながら、推論向けのFP4性能は8PFLOPSと昨年の発表値の2倍になった。メモリーは192GB(2.4TB/s)。副会長兼輪番会長のDavid Wang氏は、Ascendを1年1世代のペースで進化させ、2028年に970、2029年に980を投入すると述べた。
比較対象として同誌は、NVIDIAが2026年第4四半期に投入予定のVR200がNVFP4で学習35PFLOPS、推論50PFLOPS、HBM4を288GB備える点を挙げており、単体性能の差はなお大きい。既存世代の普及にも疑問を示す。Huaweiは2025年9月に最大8192基のAscend 950DTを束ねるAtlas 950 SuperPoDを発表したが、2026年7月に公開した実機は1024枚構成にとどまった。同誌は供給不足か、新アーキテクチャに伴うソフトウェア改修の負担が背景にある可能性を指摘する。それでも投入時期の前倒しと年次更新の宣言は、中国国内でNVIDIA製品の代替を急ぐ姿勢の表れとみられる。
出典 — Tom's Hardware
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