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ソフトバンク、HAPSとスマホの通信で下り最大36Mbpsを実測
ソフトバンクは9月18日、成層圏を飛ぶ「空飛ぶ基地局」HAPSと地上のスマートフォンとの通信速度を公表した。 8月に高知県室戸市の上空で行った試験で、下り最大36Mbps、上り最大4.8Mbpsを記録し、 地上の基地局と同等の性能を確認したという。ビデオ会議や動画再生、音声通話に加え、118番への緊急通報や 緊急速報メールの配信も試した。機体は米Sceye製で、2027年以降の国内商用化を目指す。

ソフトバンクは9月18日の説明会で、成層圏を飛行する「空飛ぶ基地局」HAPSとスマートフォンとの間の通信速度を明らかにした。8月に高知県室戸市の上空で実施した試験で、下り最大36Mbps、上り最大4.8Mbpsを記録したという。9月2日に米Sceye(スカイ)の機体を使った通信試験の成功を発表した際には速度を示していなかったが、今回「安定した大容量通信を確認した」として数値を公開し、地上の基地局と同等の性能が出たと説明した。
試験では、HAPSに4G LTE相当の基地局を搭載してソフトバンクの地上ネットワークに接続し、地上のスマホで通信した。スループットの計測に加え、Webブラウジング、Zoomによるビデオ会議、YouTubeの動画再生、LINE、SMSを試し、複数のスマホ間で音声通話を繰り返して音声品質も確認した。災害時を想定し、海上保安庁の協力で118番への緊急通報を試したほか、緊急地震速報などを届ける緊急速報メールの試験配信も行った。
使った機体は、空気より軽い「LTA型」と呼ばれるタイプ。8月9日に米ニューメキシコ州を出発し、13日間で1万5000km以上を飛んで日本に到着した。8月23〜24日の試験中は指定エリア内にとどまり、最も狭いときで半径5km未満の範囲に位置を保った。日本の管轄空域での滞在は7日間、往復の飛行は計30日間、約3万kmに及んだ。
説明会では、9月2日に発表したエッジコンピューティングの検証結果もあらためて示した。スマホからの通信を地上ネットワークに戻さず、HAPSの機体内で処理して返したところ、往復の応答時間は平均約68ミリ秒で、クラウドで処理する場合より40%以上短かった。さらに、一橋大学、国立極地研究所と共同で、地上からHAPSをレーザーで追尾して距離を測る実証にも世界で初めて成功したという。
これまでのHAPSの発表は「つながった」ことが中心だったが、市販のスマホで実用的な速度が出ることを数字で示した点が今回の意味だ。専用端末なしで使えることは、災害時の通信確保や、地上局の整備が難しい地域のカバーにおいて大きな利点になる。長距離を自力で移動し、目標空域に留まり続けられることも示された。ソフトバンクは2027年以降の国内商用化を目指し、商用化後は対象エリアや運用時間を段階的に広げる方針だ。
出典 — CNET Japan
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