半導体 / CNET Japan /2 分

富士通、国産設計CPU「MONAKA」を11月から世界販売。推論の電力半減うたう

富士通は9月14日、国内で設計・開発したCPU「FUJITSU-MONAKA」を11月から世界で販売すると発表した。自社サーバーへの搭載に加え、クラウド事業者や他のサーバーメーカーにもCPU単体で供給する。同社は、AI推論で一定時間に処理できる量が他社CPUの2倍で、同じ処理に必要なサーバー台数と消費電力を半減できると説明する。搭載サーバーも日本と欧州で販売し、空冷データセンターへの導入や、機密データを自社管理する「ソブリンAI」基盤としての利用を想定する。

富士通は9月14日、国産設計のCPU「FUJITSU-MONAKA」を11月から世界市場で販売すると発表した。これまでのように自社サーバーに載せるだけでなく、クラウド事業者や他社のサーバーメーカーにCPU単体を販売する事業にも乗り出す。あわせて搭載機「Fujitsu MONAKA Server」も11月から日本と欧州で販売する。搭載サーバーは2026年度下期に一部顧客へ先行提供し、日本と欧州での出荷は2027年4月以降に順次始める計画だ。

同社が掲げる性能は、学習済みモデルを動かす推論処理で、一定時間あたりの処理量が他社CPUの2倍というもの。その結果、同じ量の処理に必要なサーバー台数と消費電力を半分にできるとしている。ただし比較対象のCPU名や測定条件は発表資料に示されておらず、数字の評価には第三者による検証を待つ必要がある。

技術面では、演算部とデータを一時保持する部分などを立体的に積層する構造を採用した。独自の低電圧動作技術と、AI計算を支援する専用命令を組み合わせて性能と電力効率を引き上げる。搭載サーバーは国内で設計・開発し、笠島工場で製造する。部品の出所や製造履歴を追跡できるようにし、処理中のデータを管理者権限を持つソフトウェアからも保護する仕組みを備える。

狙いは、電力や冷却設備に制約がある現場でも動かせるAI基盤だ。GPUを大量に並べる構成は電力と液冷設備の確保が前提になりやすいが、空冷のデータセンターにも入るCPUベースの推論基盤は、既存施設を活かしたい企業にとって選択肢になりうる。機密情報を手元で管理しながらAIを使いたい企業や公共機関向けに、供給網の透明性も含めて訴求する構えだ。

CPU単体の外販に踏み出したことで、MONAKAは自社製品の部品から、他社のサーバーやクラウドに組み込まれる汎用部品へと位置付けが変わる。公表された電力効率が実運用でどこまで再現されるか、またソフトウェア対応の広がりが、販売の伸びを左右するとみられる。

出典 — CNET Japan

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