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米C4ADS、NVIDIA製AIチップの対中流出経路を報告。最大46億ドル
米国の非営利監視団体C4ADSは、輸出規制の対象であるNVIDIA製AIチップが中国に流れ込む経路を分析した報告書を公表した。中国の大学や研究機関による調達、ベトナムやマレーシアなどを経由した転送、所有者が不透明な企業網の三つの経路を挙げる。最大は所有者の実態が不明な企業を通じた取引で、シンガポール拠点のMegaspeed International一社だけで46億ドル相当に上ると指摘する。報告書で名前が明示されたチップしか数えておらず、実際の量はさらに多い可能性があるという。
米国の非営利監視団体C4ADS(主に米政府の資金で運営)は、輸出が規制されている米国製AIアクセラレーターが中国に届く経路をまとめた報告書を公表した。米Tom's Hardwareが内容を伝えた。米国はH100、A100、Blackwell系のチップの対中販売を禁じ、中国側も国産化を進めるため米国製AIチップの購入を抑えているが、それでも製品は中国に流れ込んでいるという。
報告書は三つの経路を挙げる。一つ目は中国の大学や研究機関による調達だ。NVIDIA製GPUを複数メーカーの製品をまとめた大型契約に含め、地方の小規模なシステム会社を通して購入する。2025年7月〜2026年1月の調査期間には、この方法で56個、170万ドル相当が売られたのを確認した。購入元には中国共産党や国防・情報部門と関わる機関も含まれるとしている。二つ目はベトナム、インド、マレーシアなどを経由する転送だ。2022〜2025年の取引で、A100やH100などの1340万ドル相当が一定のパターンで流れていた。台湾からチップの試験施設があるベトナムに運ぶことが名目になっていた可能性や、香港では輸入側を2社が握っていたこと、申告額がきりのよい数字になっているなど書類に不審な点があることも指摘する。
最大の経路は、所有者の実態が見えない企業網だ。C4ADSによると、2023〜2025年に東南アジア最大のNVIDIA製品輸入業者だったとされるMegaspeed International一社だけで46億ドル相当が中国に渡った。同社は以前は中国のゲーム会社7Road Holdingsの傘下にあり、2023年にシンガポールのSwiftdataに買収されたが、Swiftdata自体の所有者ははっきりしない。移行期に一時大株主だった中国人実業家が、今も実質的に経営を握っている可能性があるとC4ADSはみる。
報告書は、明示的に名前が挙がったチップしか集計していないため、実際の流通量はもっと多い可能性があると断っている。別の推計では、中国のAI計算資源の3分の1程度が密輸されたGPUだとするものもある。C4ADSは対策として、米商務省産業安全保障局(BIS)に人員と予算を増やし、販売後の出荷先を確認できるようにすることなどを提言している。輸出規制は、第三国経由の取引をどこまで追えるかという執行面の課題を抱えていることになる。
出典 — Tom's Hardware
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